君に出会った放課後、夕陽の教室で私は少しだけ救われた

「重さは同じでも、持ち手が変われば軽い」

笑いながら言うと、彼は頷き、「名言、採用」と返す。

湯気が掌にからみ、春の気配が鼻先をくすぐる。

ふと、あの日の夕陽や、机の木目や、付箋の角の手触りが、一気に胸の中で呼吸した。

今日の私たちは、その全部に続いている。