英長文の最後は、途中までで止める判断を選ぶ。

無理に終わらせない。

見直し三分に切り替える。

星印の位置、波線の向き、要旨の一言だけを確認する。

余白のメモを読み返すと、朝の駅の冷たい空気が、胸の奥で穏やかな温度に変わっていく。

時計の針が止まり、「やめ」の声が落ちた。

鉛筆を置く。

机の木目が、まっすぐに見えた。