小休憩。

紙コップを持って廊下へ出る。

雨の匂いは薄くなった。

「三行、効くな」と彼。

私は頷く。

「重さは同じでも、持ち手が変われば軽い」言ってみて、少し照れた。

彼は笑った。

「名言、メモっとけ」私はスマホに一行足す。

言葉が道具になる。

夜が、少し明るい。