放課後、空はまだ灰色だ。

昇降口の脇で待つと、颯太が走ってきた。

カバンからメモパッドを二冊。

「板書、三行で。」ベンチに並んで座る。

私はペンを uncapped にして深呼吸。

三行だけ。

短く、はっきり。

紙の白が、呼吸と同じ幅で広がっていく。