「……うん、行く。」

短い返事を口にすると、颯太は軽くうなずいて扉を出ていった。

取り残された教室に、夕陽の光だけが残る。

私は鞄を抱え、深呼吸をひとつ。

まだ心は重いけれど、さっきまでの孤独は確かに和らいでいた。