担任の机に通される。

壁の時計が一度だけ大きく鳴った気がした。

先生は成績の推移グラフを広げる。

線は右肩上がりだけれど、志望校の基準線には、まだ指一本ぶんの隙間がある。

「ここからの一ヶ月、焦りが最も失点に繋がります」

落ち着いた口調。

私は膝の上で両手を重ねた。