立ち上がると、足元に散った葉が舞った。

「行くか。」

「うん。」

並んで歩く道は静かで、夕焼けがふたりの影を伸ばしていた。

駅前に近づくにつれ、人の声が戻ってきたけれど、不思議と煩わしくなかった。

背中の鞄は少し重い。

でも、その重ささえ心地いい。