「このあとどうする?」

「塾……の前に、少し休みたい。」

意外な返事に彼が目を丸くした。

「お、珍しい。」

駅から少し外れた道を歩く。

細い路地を抜けると、静かな公園があった。

休日なのに人は少なく、落ち葉がベンチの足元を埋めている。

ふたりで腰を下ろす。風の音が心地よく、さっきまでの雑踏が遠い世界に感じられた。