「何にする?」

「チョコケーキかな。」

彼が少し笑った。

「甘いの好きだよな。」

「うん。勉強すると頭回らなくなるし。」

そんな会話が、なぜか心地いい。

ケーキとコーヒーが運ばれてくる。

フォークを手にした瞬間、空気が少し柔らかくなった。