「今日は塾、混むかな。」

「たぶんな。でも机は確保できる。」

他愛のない会話が妙に新鮮だった。

駅から塾までの道。

人通りは少なく、静か。

すれ違う人たちの視線も気にならない。

ふたりで歩いているだけなのに、胸が軽い。