玄関を出ると、少し冷たい風。

制服ではなく私服だからか、歩く足が軽い。

駅までの道。

空は高く、澄んでいた。

ヘッドフォンを耳にかける。

けれど音楽は頭に入ってこない。

スマホが震えた。

「駅前ついた。」

颯太から。

足が自然と速くなる。