優馬の部屋を出て、コンビニへ向かった。やけ食いするために、お菓子とか、カップラーメンとか買い込んでやる。
コンビニについて、カゴを持ち、豚骨味のカップラーメン、ロールケーキ、プリン、エクレア、チョコチャンククッキー、おまけに、アーモンドチョコレート、そして、優馬の好きなサワークリームオニオン味のポテトチップスをカゴに放り込んだ。
いつも優馬の好きなものを買ってしまう。それも今日で終わりにしよう。
レジへ行くと、コンビニの男性店員がカゴと私を交互に見た。
どうせ、これ一人で食べるんだろうか、と思ってるんでしょ。
まぁ店員は何も思っていないだろうけれど、今はネガティブな考えになってしまう。
「レジ袋お願いします」とドヤ顔になっていたかは分からないが、なんとなくドヤ顔をして見せた。
今ドヤ顔する場面じゃないでしょ、と心の中で自分をつっこんだ。
コンビニを出て、自宅へ向かった。家が見えてくると、家の前に優馬がいる。
まだ謝る心の準備ができていない。私は踵を返して、またコンビニの方向へ歩き出す。
後ろから人が走っている音がする。絶対優馬だ。絶対に絶対に今捕まりたくない。
やばい。走る音が段々と大きくなってる。近づいてきた。
私は腕を掴まれた。後ろを振り返ると優馬が不機嫌そうな顔をしている。
「おいこら。とりあえず部屋に来い」と優馬が言う。
「やだやだやだ」
腕を振り解こうとしても無理だ。腕を引っ張られて、徐々に家に近づいていく。
「ちゃんと歩け〜。逃げるの諦めろ〜」
優馬の家に着いた。優馬が玄関を開けると、優馬のお母さんがいた。
「おばさん! 助けて!」
「えー何〜?」とおばさんが、なんだか関わりたくないような嫌そうな顔をする。
「今から鈴と大事な話があるから部屋来るなよ!」
「はいよー! 鈴、頑張れー!」
「いや、私の味方してよー!!」
そのまま階段を登り、優馬の部屋の前に着いた。
先に入れ、と優馬が言うので、仕方なく入る。ドアがパタンと閉まる音がする。
もう謝るしかない、と思い振り向こうとすると、後ろから抱きしめられた。
これは一体どういうことなのか。優馬は彼女がいるのに、何で私を抱きしめるの。
「あのさ、彼女に悪いから離してくれる? 私がしたことはちゃんと謝ります。だから離して?」
「謝らなくていい。鈴って俺のこと好きなの?」
「それ言わなくちゃだめ?」
「言わないと離さない」
もうどうにでもなれ。明日から関わらなかったらいいだけの話だ。全て話してやる。
「分かった。私は優馬のことが好き。ずっと好きだった。今日告白するつもりだった。でも、彼女ができたって聞いて、ショックで、ショックすぎて気づいたらキスしてた。意味わかんないよね。私も何でキスしたのか分かんない。優馬にも彼女にも悪いことした。ごめんなさい。離してくれる?」
「いや、離さない」
「いや、彼女に悪いじゃん。何でこんなことするの?」
「彼女できたっていうのは、嘘」
「その嘘が嘘なんでしょ?」
「ん? だから、彼女ができたっていうのは嘘。鈴が好きだってことは本当」
「は? 彼女はいない。私のことが好き?」
「うん」
言葉は頭に入ってくるのに、意味を理解できない。頭が追いつかない。
彼女はいない。私のことが好き。彼女はいない。私のことが好き。
やっと理解できた。
「何で彼女できたなんて嘘ついたの!? 本当に私のことが好きなの!?」
「嘘ついたら嫉妬してくれるかなって思って。それに、鈴だって前に嘘ついたじゃん」
「嘘?」
「高校生の時に彼氏できたって嘘ついた」
「あれは……だって……」
「だって?」
「離してくれたら話す」
「あ、はい」
優馬が抱きしめていた腕の力を弱めていく。
私は振り返って、優馬の頬をつねった。
「痛い」と優馬が顔を歪めている。
「私があの時、嘘をついたのは、優馬に彼女ができてショックだったから。彼女がいるのに部屋に来てって誘われて腹が立ったから。私が部屋に行かないから彼女と別れたとか意味わからないこと言ったから」
つねるのをやめた。優馬が頬をさすっている。
「その時から俺のこと好きだったの?」
「その時じゃないよ。中学の時からだよ」
「えっ? じゃあ高校の時、好きな人いるって言ってたの、俺のこと?」
「そうに決まってるじゃん」
「はぁ!? ちょっ、好きな人に、好きな人いるって言うのやめてくれよ! 最悪」
「はぁ!? そんなの知らないよ! 最悪なのはこっち」
「俺なんて幼稚園の時から好きなのに」
幼稚園の時から好き? じゃあ何で高校の時彼女作ったの?
私はまた優馬の頬をつねった。
「何で私のこと好きなのに高校の時に彼女作ったの?」
「だって鈴には好きな人いるし、俺に望みはないから鈴を忘れるためにさ……」
「でも私を部屋に呼んだじゃん」
頬をさらに強くつねった。
「いてててて! それは……俺も葛藤してたんだよ! 彼女作って忘れようとしたけど、鈴が部屋に来てくれないのが寂しかった! だから結局すぐ別れたんだよ」
私は優馬の頬から手を離した。優馬の少し赤くなった頬を撫でる。
「はぁ。優馬に振り回された人生だった」
「いやいや。これからだよ。これからさらに振り回すよ。ははは!」
優馬が大きな口を開けて笑っている。でも私は笑えない。
「振り回されるの嫌」
「嘘だよ! 振り回さない。これから一緒に同じ歩幅で歩いて行こうよ」
「何その臭いセリフ」
私が俯いていると、優馬から顔を両手で挟まれ、グイッと顔を上げさせられた。
「鈴。大好きだよ。付き合おう」
優馬の顔が近づいてきて、唇が重なった。優馬とは三回目のキスだ。一番長くて、一番気持ちのこもったキス。幸せなキス。
唇が離れ、優馬が満面の笑みを見せる。
「まだ返事してないんだけど……」
「はぁ? 俺のことが大好きで、もちろん付き合うだろ? 言わなくても分かる」
「うん。好き。大好き!」
告白? 大成功?
コンビニについて、カゴを持ち、豚骨味のカップラーメン、ロールケーキ、プリン、エクレア、チョコチャンククッキー、おまけに、アーモンドチョコレート、そして、優馬の好きなサワークリームオニオン味のポテトチップスをカゴに放り込んだ。
いつも優馬の好きなものを買ってしまう。それも今日で終わりにしよう。
レジへ行くと、コンビニの男性店員がカゴと私を交互に見た。
どうせ、これ一人で食べるんだろうか、と思ってるんでしょ。
まぁ店員は何も思っていないだろうけれど、今はネガティブな考えになってしまう。
「レジ袋お願いします」とドヤ顔になっていたかは分からないが、なんとなくドヤ顔をして見せた。
今ドヤ顔する場面じゃないでしょ、と心の中で自分をつっこんだ。
コンビニを出て、自宅へ向かった。家が見えてくると、家の前に優馬がいる。
まだ謝る心の準備ができていない。私は踵を返して、またコンビニの方向へ歩き出す。
後ろから人が走っている音がする。絶対優馬だ。絶対に絶対に今捕まりたくない。
やばい。走る音が段々と大きくなってる。近づいてきた。
私は腕を掴まれた。後ろを振り返ると優馬が不機嫌そうな顔をしている。
「おいこら。とりあえず部屋に来い」と優馬が言う。
「やだやだやだ」
腕を振り解こうとしても無理だ。腕を引っ張られて、徐々に家に近づいていく。
「ちゃんと歩け〜。逃げるの諦めろ〜」
優馬の家に着いた。優馬が玄関を開けると、優馬のお母さんがいた。
「おばさん! 助けて!」
「えー何〜?」とおばさんが、なんだか関わりたくないような嫌そうな顔をする。
「今から鈴と大事な話があるから部屋来るなよ!」
「はいよー! 鈴、頑張れー!」
「いや、私の味方してよー!!」
そのまま階段を登り、優馬の部屋の前に着いた。
先に入れ、と優馬が言うので、仕方なく入る。ドアがパタンと閉まる音がする。
もう謝るしかない、と思い振り向こうとすると、後ろから抱きしめられた。
これは一体どういうことなのか。優馬は彼女がいるのに、何で私を抱きしめるの。
「あのさ、彼女に悪いから離してくれる? 私がしたことはちゃんと謝ります。だから離して?」
「謝らなくていい。鈴って俺のこと好きなの?」
「それ言わなくちゃだめ?」
「言わないと離さない」
もうどうにでもなれ。明日から関わらなかったらいいだけの話だ。全て話してやる。
「分かった。私は優馬のことが好き。ずっと好きだった。今日告白するつもりだった。でも、彼女ができたって聞いて、ショックで、ショックすぎて気づいたらキスしてた。意味わかんないよね。私も何でキスしたのか分かんない。優馬にも彼女にも悪いことした。ごめんなさい。離してくれる?」
「いや、離さない」
「いや、彼女に悪いじゃん。何でこんなことするの?」
「彼女できたっていうのは、嘘」
「その嘘が嘘なんでしょ?」
「ん? だから、彼女ができたっていうのは嘘。鈴が好きだってことは本当」
「は? 彼女はいない。私のことが好き?」
「うん」
言葉は頭に入ってくるのに、意味を理解できない。頭が追いつかない。
彼女はいない。私のことが好き。彼女はいない。私のことが好き。
やっと理解できた。
「何で彼女できたなんて嘘ついたの!? 本当に私のことが好きなの!?」
「嘘ついたら嫉妬してくれるかなって思って。それに、鈴だって前に嘘ついたじゃん」
「嘘?」
「高校生の時に彼氏できたって嘘ついた」
「あれは……だって……」
「だって?」
「離してくれたら話す」
「あ、はい」
優馬が抱きしめていた腕の力を弱めていく。
私は振り返って、優馬の頬をつねった。
「痛い」と優馬が顔を歪めている。
「私があの時、嘘をついたのは、優馬に彼女ができてショックだったから。彼女がいるのに部屋に来てって誘われて腹が立ったから。私が部屋に行かないから彼女と別れたとか意味わからないこと言ったから」
つねるのをやめた。優馬が頬をさすっている。
「その時から俺のこと好きだったの?」
「その時じゃないよ。中学の時からだよ」
「えっ? じゃあ高校の時、好きな人いるって言ってたの、俺のこと?」
「そうに決まってるじゃん」
「はぁ!? ちょっ、好きな人に、好きな人いるって言うのやめてくれよ! 最悪」
「はぁ!? そんなの知らないよ! 最悪なのはこっち」
「俺なんて幼稚園の時から好きなのに」
幼稚園の時から好き? じゃあ何で高校の時彼女作ったの?
私はまた優馬の頬をつねった。
「何で私のこと好きなのに高校の時に彼女作ったの?」
「だって鈴には好きな人いるし、俺に望みはないから鈴を忘れるためにさ……」
「でも私を部屋に呼んだじゃん」
頬をさらに強くつねった。
「いてててて! それは……俺も葛藤してたんだよ! 彼女作って忘れようとしたけど、鈴が部屋に来てくれないのが寂しかった! だから結局すぐ別れたんだよ」
私は優馬の頬から手を離した。優馬の少し赤くなった頬を撫でる。
「はぁ。優馬に振り回された人生だった」
「いやいや。これからだよ。これからさらに振り回すよ。ははは!」
優馬が大きな口を開けて笑っている。でも私は笑えない。
「振り回されるの嫌」
「嘘だよ! 振り回さない。これから一緒に同じ歩幅で歩いて行こうよ」
「何その臭いセリフ」
私が俯いていると、優馬から顔を両手で挟まれ、グイッと顔を上げさせられた。
「鈴。大好きだよ。付き合おう」
優馬の顔が近づいてきて、唇が重なった。優馬とは三回目のキスだ。一番長くて、一番気持ちのこもったキス。幸せなキス。
唇が離れ、優馬が満面の笑みを見せる。
「まだ返事してないんだけど……」
「はぁ? 俺のことが大好きで、もちろん付き合うだろ? 言わなくても分かる」
「うん。好き。大好き!」
告白? 大成功?
