優馬に彼女ができて二週間が経った。

 私のからっぽの心は何をしても埋まらなかった。
 この心は優馬にしか埋められない。

 学校から帰ると、家の前に優馬がいた。
「部屋来ないの?」と言われた。
 彼女がいるくせに、私を部屋に呼ぶとかありえないでしょ。しかも、今日は彼女に会えないから私を誘うんでしょ。そんなの絶対に行かない。
「行かない! 今日彼女は?」
「今日彼女と会わない」
「ふーん。そうなんだ。じゃあ忙しいから」
「なぁ! 何で怒ってんの?」
「怒ってない! じゃあね」
 怒っていない。私は怒っていない。優馬が彼女ができて幸せなら、それでいい。
 優馬が彼女を作るのは優馬の勝手だし、私が優馬を好きなのは私の勝手。
 勝手に私は優馬のことを好きになって、優馬に彼女ができて、私が勝手に傷ついて勝手に落ち込んでいるだけなんだ。
 このどうしようもない気持ちをどうしたらいいか分からないだけなんだ。