2025-08-10
『救われてばかりの恋』

君がいなくても生きてはいけるけれど
君がいれば生きていこうと思えるから。

ずっと傍にいてほしいな、と思う。
離れていかないでほしい、と思う。

朝、目が覚めたときに
横で寝ている君を見て。

どんな夢を見ているのだろうと思う。
君の幸せそうな顔を見つめるだけで。

私までもが幸せになれてしまうから。
君という存在は本当に大事なのだと。

届かない位置に置かれている商品も
君がいれば「はい」と取ってくれる。

固い瓶を開けられないときも
君がいれば「はい」と開ける。

君に救われてばかりだから
たまに迷惑かなと思うけど。

君は私の表情で全てを察し
欲しい言葉を言ってくれる。

「迷惑と思ってないよ」
「困ったら言うんだよ」

これから先、何度救われるのだろう。
同じくらいに、救いたいと思うのに。

私の欠けた部分を君は持っているのに
君の欠けた部分を私は持ってないから。

きっと救われてばかりなのだろう。
せめても、君が風邪をひいたとき。

ずっと傍で看病をさせてほしい。
「大丈夫だよ」と君が言っても。

「大丈夫じゃないでしょ」と言い
病気が治るまで君を救おうと思う。

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