17話 ◆災害支援と謎の遺跡◆
僕達は支援先の村(マルモ村)に到着した、移動は2週間程の工程で
住居は海沿いの家屋は全壊が多く内陸の住居は辛うじて建ってる感じだ。
まずはこの村の代表者に状況を確認するために出会った村民に訪ねながら
会いに行く、代表者はローガンと言う老人らしく村の中央で若者と話して
いた。
代表して僕が話をする事となった
『ローガンさんですか?私たちはギルドからの依頼で災害支援にきた者です、
詳しい話を聞きたいのですが』
『そうでしたか村の代表としてお礼を申し上げます。
ご覧の通り津波で海岸付近の畑は作物は流され土地も塩害でこの先の見通し
も立ちません、漁業での食料確保も船が全滅しておりまして漁に出れない
有様、高台の家は被害が少ないですが海岸沿の家は流されました。
村民は野宿で生活しております』
来る途中に見てはきたけど話を聞く事で人々は僕達が考えている以上に
深刻な状況だ。
僕達が優先すべき事は食料の支援と簡易的な住居の準備だろうな、食料は
手取り早く準備できる魚だろう、ギルドで準備した船を使えば漁はできる。
問題は住居だな、簡易的なテントを用意したいところだが・・・いですかね?』
『ご覧になられた通り全てが流されてしまい野宿の際に羽織る布さえ無い
状況ですので・・・』
だよな〜
骨組みは樹木を伐採すれば何とかなりそうだが防水を兼ねた布が無いな・・・
樹木は有るんだしテントじゃなく小屋を作るしかないかな・・・小屋なら
屋根は布じゃなく板だしね、でも作るには時間がかかるな・・・
柱と屋根、三方向の壁って感じの馬房なら早く作れるかな。
あとは暖を取るための毛布が有れば救援部隊が来るまでの繋になるだろう。
『ローガンさん、仮設の小屋を作りたいと思うのですが、どの辺なら良い
でしょうか?』
『そうじゃな、広場だった所、あそこの開けた場所はどうじゃろ?』
指で示された場所は広く平らな場所であった。
リケッツ達にも相談したが皆、賛成だったので早速に役割分担を
決める事になり、僕とリケッツが仮設住宅を担当しカルロス、
メーディア、アバンが海に漁に行く事になった。
『ユウ、わいが森で木材を集めてくるさかい、それまで建てる場所や
大きさ何かを決めて生地しておいてな、頼むで』
『え、一人で大丈夫かい?』
『大丈夫や、運搬用にギルドから魔法の収納袋を渡されたよって
かなりの量の木材を運べるよってな』
そう言いながらリケッツは森に向かって行くのを見届けて僕は
ローガンさんと被災者の人数や家族数を確認しグループ分けと建てる棟数
と位置を決めていく。
広場の中心で食事を取れる様に簡単な厨房と収納できるテーブルを用意した。
『よし!これで調理ができるぞ、食材が来れば調理開始だな、仮設住宅は
建設に時間がかかるから食事を先にしよう』
そんな事で時間が過ぎて、漁に行ってた仲間が大量の魚介類を運んできた。
『おおお、凄い大漁じゃないですか!この調理台の上に置いてください』
『お、厨房ぽくなってるじゃないか、リケッツは?』
『リーダーは森に仮設住宅の材料を取りに行ってますよ、急いで料理
しますので、皆さんも食事にしてはどうですか?』
『休憩がてら食事にするか、メーディア、アバンどうだ?』
『いいんじゃないのかしら、お腹ペコペコよ』
『そうだな、食うか』
二人も空腹だったようなので僕は調理を始めた。
材料は魚介か・・・何を作ろうか・・・調味料は色々と持ってきたが
んん・・・一品目は大量にに作れるカレーかな、魚介の後の乗せなら
煮込む必要ないし短時間で作れるし。
後は焼き魚なんて良いかも、どちらも短時間で作れるだろうし。
食事は2時間程で用意できた、思ったより時間がかかったが量が多いし
魚の下処理が思いの外、時間を要した。
テーブルが狭い為に村人は交代での食事を取る、メーディア達は食べ終
えると漁に向かった。
そんなこんなでバタバタしてるとリケッツが戻ってきた。
『お、メシやないか!旨そうやな』
『お疲れ様、しーフードカレーだけど食べれる?』
『大丈夫や、食べるで!』
『メーディア達は食べて、漁に出かけたよ、木材はどんな感じ?』
『そやな、20棟は建てられると思うわ、十分か?』
『凄い量だね、それだけ有れば足りると思うよ』
『なら食べたら、わいと一緒にササッと建ててみよか』
頼もしいなリケッツは・・・僕は建物については詳しくないから
手伝いに専念しよう・・・
僕は小屋のイメージを厩舎の中に馬房みたく仕切りを作る感じと伝えた、
個別に建てるより短時間で済むだろうしプライベートな空間じゃないけど
あくまで仮設、正式な救援が来てから個別の仮設住宅を建てれば良いと
思う。
この考えにリケッツも同意してくれた。
食事を済ませ早速作業に入る、木材を製材しリケッツの魔法で乾燥する。
その様子を見ていた村人が集まってきて作業を手伝い始めた。
人数が増えた事で作業は順調に進んだ、実際に住む人々の意見も取り入れ
る事でかなり住みやすい環境になったと思う。
完成後はローガンが中心となって部屋割などを決めていたようだ。
さて、今回の依頼は臨時の救援任務なので正規の救援部隊が来るまでの
繋なんだよな・・・居住スペースが用意したし、あとは食料だな。
明日からはメーディア達と合流して食材調達するかリケッツと相談しなくては。
『リケッツ、明日からの事なんだけどさ、僕達も漁に行く?』
『そやな・・・魚ばっかりってのも飽きるさかい、わいらは山に獣でも狩り
に行こか』
なるほど、毎日が魚ってのも辛いかも・・・しかし・・・バトル???
『獣って・・・どんな獣が狩りの対象?凶暴な獣じゃないよね?』
『あはは、ユウはこの辺には詳しゅうないか、人数が多いよって大型の
獣がええやろ。イノシンと言ってな大型の突進が攻撃特徴の獣や、ユウ
なら大丈夫、狩れるよって安心しなはれ』
『そうですか・・・』
少し不安だが・・・突進って・・・猪みたいな獣かな?
魔獣じゃなければ安心か?って事で僕達は森に狩りに行く。
森に入って暫くすると前方から物凄い勢いで何かが突進してくる。
『あれって、目的の獣?』
『そやな、魔法で仕留めるで、食用さかい貫通系の攻撃魔法で行くで』
『了解』
僕は貫通系は使えないのでアイスカッターの魔法で攻撃するがダメージを
与えるのが弱く突進が止まらない、しかしリケッツは極太氷柱の魔法で攻撃
した事で動きを止めた。
流石だ・・・脳天一撃とは・・・
『どないや、ユウ。これなら食べんのに問題あらへんよな?』
『完璧です、リケッツ!食用部位に影響は無いよね』
それから数頭イノシンを狩り森を出た、仮設住宅の調理場で解体し今日
食べる分以外は干し肉として加工した。
イノシンは焼くと美味しいらしいので夕食はバーベキューにしよう、食べ
ながら今後について話し合いするのにも適した料理だと思う。
夕食は肉や魚が山積みでかなり豪華な食事となった、村長や住民からは
お礼の言葉を貰い僕らにとっても嬉しいい時間となった。
今後の事について僕が代表して村人たちに話す事になる。
『僕達は救助活動の先発隊です、本体は数日後に村にやって来ると思います
それまでは多少不自由かと思いますが現状の仮の施設でお過ごし下さい』
『食事に雨風を凌げる事ができるだけでも感謝申し上げますじゃ、村民一同
貴方がたに受けたご大御は忘れませんぞ』
何はともあれ人助けで報酬もあるって良いよな〜何かリケッツ達はバカンス
気分みたいだし、実力者達からすれば余裕なんだろうけど・・・
数日後、救援本体が村に到着し僕達の依頼は達成された。
『ギルドに戻って報告したら皆んなはこの後どうするの?』
『わいは何も考えてなかったわ』
『そうね、カルロス、アバン、このまま帰る?あの事を二人に話す?』
『なんや?メーディアそんなん話し方されたら気になってしまうわ』
『じゃ話すけど、かなり沖合なんだけど海中に塔の様なものを見つけた
のよ・・・村人にも聞いたけど誰も知らないみたい』
『面白そうやな、依頼も済んだし調査すんのもええな、どや皆んな』
『調査って水中だろ?大丈夫なの?』
『ユウは心配性やな、安心しな最初は船の上から確認するだけや』
だよね・・・いきなり素潜りなんて言われたらどうしようかと思った。
でも水中にって・・・地球にもアトランティスとか伝説めいたのも
あったし、この世界にも伝説の文明なんて物があったら・・・ちょっと
興味が出てきた。
僕達は船で沖に一時間程の場所だった、何かリケッツは目がキラキラ
していたのは僕の気のせいなのだろうか?水面を見ながらリケッツは
興奮しているようだ。
『ユウ、見てみ!こらすごいわ・・・』
『わ、何これ・・・』
僕の元の居た世界の知識で言えば、イスラム教徒が礼拝に行くモスク
にある塔みたいだな。
暗くてはっきり見えないけど、かなりデカいな・・・
『このまま見て帰るって・・・だけじゃないよね?・・・』
『ユウはそれだけでええの?』
『ん、危険な事は避けたいかな・・・』
『メーディア達はどないや?』
『そうね・・・見つけた時にカルロスとも話したんだけど調査するのも
いいねって・・・ね、カルロス』
『ユウが気乗りしないなら陸で待ってたらいい、俺は行きたい』
『決まりやな、ユウはどないする?』
『危険と感じたら僕は抜けるって事で良いなら参加するよ、どうかな?』
『よっしゃ全員参加やな!』
『ところでリケッツよ、やる気を出すのは良いが水中の問題はどうするのだ?』
アバンの言う事も尤もだ、リケッツには何かアイデアが有るのだろうか?
メーディアもカルロスも僕と同じ様な疑問を持っていたようだ。
『実はな先日ワイが攻略したダンジョンで手に入れたアイテムがな、水中で
自由に活動できるちゅうもんでな、そん時は何に使うねんと思ったんよ。
まさか使う機会がきよるとはな分からんもんや、人数分あるさかい』
『リケッツ、それ大丈夫なの?私、怖いんだけど・・・』
『心配する事あらへんよ、ちゃんと試したよって安心やから、これや』
リケッツが収納魔法から取り出したのは指輪だった、使用方はどうなのかな?
と思いつつ聞いてみた。
使用方法は至って単純で指に嵌めるだけとの事、それだけで水に入ると体を覆う
空気の層が展開し地上と変わらない状態になる、魔法アイテムだよね・・・凄い!
いきなりだと不安って事で海岸近くで試す事になった。
試してみると話の通り衣服も濡れず、呼吸も地上と変わらない事が分かり僕達は
目的地へ向かう。
しかし不思議なのは水中とはいえ今まで騒ぎにならなかったのは不思議だ。
決して小さくない建造物だし僕ら以外にも見た人はいないのだろうか?
その答えはこの後知る事になる。
僕らは現地に着き魔法アイテムを付け水中に入った、その瞬間に忽然と建造物が
消えてしまい僕は驚きの言葉を発した。
『え、何これ・・・』
『なんや、これが今まで騒ぎにならんかった理由かいな?』
僕やリケッツ、メーディア達も一様に驚いてしまった、忽然と消えてのだ
見えないだけでなく存在自体無くなったのだ、塔の天辺近くに居たリケッツも
その存在喪失を確認したのだ。
『あれって幻だったのでしょうか?』
僕は疑問を口にしたがリケッツや他のメンバーはそれを否定した。
彼らは物体を視覚以外にも認識する能力があるらしく(いいな・・・)
塔の存在を視覚以外でも認識していたらしいが、消失も感じていた。
『そやな、視覚以外でも感じとったし幻ではないやろ、移動したって
考えた方がいいやろな、理屈は知らんけど・・・メーディア、何か
知らん?』
『そうね〜物を移動させるだけなら兎も角、消し去る様に移動させる
魔法は聞いた事ないわね』
『カルロス、アバンはどうや、知ってるか?』
聞かれた二人は知らないみたいだ、彼らの様なベテランでも知らない
となると・・・異世界テクノロジー的な何かなのか?
僕には見当もつかない、皆んなはどうするのだろうか?
『呆けててもしかたあらへん、海底に潜って調査や!』
カルロスに同意した僕らは海底に向かった、中々に深く水圧に体を慣らし
ながらなので到達までは一時間ほど要してしまった。
途中で暗さによる視界確保の為にメーディアから辺りを照らすライトの魔法
を全員に付与され、そして海底に到着する。
『こんなに深いのはちょっと変だよね、建物の高さ以上に深いし・・・』
『そやな・・・ユウの意見に賛成や、何かしらの仕掛けが有りそうやな
皆、注意して探索や』
僕らは手分けして海底を探索し潜ってから数時間経過したところで
泥に埋もれていた魔法陣を数カ所発見した。
しかし魔法陣に魔力を込めても変化は起こらず諦めて周辺を探し始めたが
結果は魔法陣以外見つける事が出来なかった。
『こりゃ魔法陣以外は考えられへんな、どない仕組みなんやろ・・・』
『でもさ、面白いんじゃないかしら?私達は暇なんだしゆっくり調査するのも
良い暇つぶしよね、リーダー・・・ふふ』
『おいおい、ここに通いかよ・・・ちょっと遠くないか?』
『カルロスの言う事も理解できますね、これは移動方法から調査計画を作らな
ければダメですね』
僕は皆に提案したのだった。
僕達は支援先の村(マルモ村)に到着した、移動は2週間程の工程で
住居は海沿いの家屋は全壊が多く内陸の住居は辛うじて建ってる感じだ。
まずはこの村の代表者に状況を確認するために出会った村民に訪ねながら
会いに行く、代表者はローガンと言う老人らしく村の中央で若者と話して
いた。
代表して僕が話をする事となった
『ローガンさんですか?私たちはギルドからの依頼で災害支援にきた者です、
詳しい話を聞きたいのですが』
『そうでしたか村の代表としてお礼を申し上げます。
ご覧の通り津波で海岸付近の畑は作物は流され土地も塩害でこの先の見通し
も立ちません、漁業での食料確保も船が全滅しておりまして漁に出れない
有様、高台の家は被害が少ないですが海岸沿の家は流されました。
村民は野宿で生活しております』
来る途中に見てはきたけど話を聞く事で人々は僕達が考えている以上に
深刻な状況だ。
僕達が優先すべき事は食料の支援と簡易的な住居の準備だろうな、食料は
手取り早く準備できる魚だろう、ギルドで準備した船を使えば漁はできる。
問題は住居だな、簡易的なテントを用意したいところだが・・・いですかね?』
『ご覧になられた通り全てが流されてしまい野宿の際に羽織る布さえ無い
状況ですので・・・』
だよな〜
骨組みは樹木を伐採すれば何とかなりそうだが防水を兼ねた布が無いな・・・
樹木は有るんだしテントじゃなく小屋を作るしかないかな・・・小屋なら
屋根は布じゃなく板だしね、でも作るには時間がかかるな・・・
柱と屋根、三方向の壁って感じの馬房なら早く作れるかな。
あとは暖を取るための毛布が有れば救援部隊が来るまでの繋になるだろう。
『ローガンさん、仮設の小屋を作りたいと思うのですが、どの辺なら良い
でしょうか?』
『そうじゃな、広場だった所、あそこの開けた場所はどうじゃろ?』
指で示された場所は広く平らな場所であった。
リケッツ達にも相談したが皆、賛成だったので早速に役割分担を
決める事になり、僕とリケッツが仮設住宅を担当しカルロス、
メーディア、アバンが海に漁に行く事になった。
『ユウ、わいが森で木材を集めてくるさかい、それまで建てる場所や
大きさ何かを決めて生地しておいてな、頼むで』
『え、一人で大丈夫かい?』
『大丈夫や、運搬用にギルドから魔法の収納袋を渡されたよって
かなりの量の木材を運べるよってな』
そう言いながらリケッツは森に向かって行くのを見届けて僕は
ローガンさんと被災者の人数や家族数を確認しグループ分けと建てる棟数
と位置を決めていく。
広場の中心で食事を取れる様に簡単な厨房と収納できるテーブルを用意した。
『よし!これで調理ができるぞ、食材が来れば調理開始だな、仮設住宅は
建設に時間がかかるから食事を先にしよう』
そんな事で時間が過ぎて、漁に行ってた仲間が大量の魚介類を運んできた。
『おおお、凄い大漁じゃないですか!この調理台の上に置いてください』
『お、厨房ぽくなってるじゃないか、リケッツは?』
『リーダーは森に仮設住宅の材料を取りに行ってますよ、急いで料理
しますので、皆さんも食事にしてはどうですか?』
『休憩がてら食事にするか、メーディア、アバンどうだ?』
『いいんじゃないのかしら、お腹ペコペコよ』
『そうだな、食うか』
二人も空腹だったようなので僕は調理を始めた。
材料は魚介か・・・何を作ろうか・・・調味料は色々と持ってきたが
んん・・・一品目は大量にに作れるカレーかな、魚介の後の乗せなら
煮込む必要ないし短時間で作れるし。
後は焼き魚なんて良いかも、どちらも短時間で作れるだろうし。
食事は2時間程で用意できた、思ったより時間がかかったが量が多いし
魚の下処理が思いの外、時間を要した。
テーブルが狭い為に村人は交代での食事を取る、メーディア達は食べ終
えると漁に向かった。
そんなこんなでバタバタしてるとリケッツが戻ってきた。
『お、メシやないか!旨そうやな』
『お疲れ様、しーフードカレーだけど食べれる?』
『大丈夫や、食べるで!』
『メーディア達は食べて、漁に出かけたよ、木材はどんな感じ?』
『そやな、20棟は建てられると思うわ、十分か?』
『凄い量だね、それだけ有れば足りると思うよ』
『なら食べたら、わいと一緒にササッと建ててみよか』
頼もしいなリケッツは・・・僕は建物については詳しくないから
手伝いに専念しよう・・・
僕は小屋のイメージを厩舎の中に馬房みたく仕切りを作る感じと伝えた、
個別に建てるより短時間で済むだろうしプライベートな空間じゃないけど
あくまで仮設、正式な救援が来てから個別の仮設住宅を建てれば良いと
思う。
この考えにリケッツも同意してくれた。
食事を済ませ早速作業に入る、木材を製材しリケッツの魔法で乾燥する。
その様子を見ていた村人が集まってきて作業を手伝い始めた。
人数が増えた事で作業は順調に進んだ、実際に住む人々の意見も取り入れ
る事でかなり住みやすい環境になったと思う。
完成後はローガンが中心となって部屋割などを決めていたようだ。
さて、今回の依頼は臨時の救援任務なので正規の救援部隊が来るまでの
繋なんだよな・・・居住スペースが用意したし、あとは食料だな。
明日からはメーディア達と合流して食材調達するかリケッツと相談しなくては。
『リケッツ、明日からの事なんだけどさ、僕達も漁に行く?』
『そやな・・・魚ばっかりってのも飽きるさかい、わいらは山に獣でも狩り
に行こか』
なるほど、毎日が魚ってのも辛いかも・・・しかし・・・バトル???
『獣って・・・どんな獣が狩りの対象?凶暴な獣じゃないよね?』
『あはは、ユウはこの辺には詳しゅうないか、人数が多いよって大型の
獣がええやろ。イノシンと言ってな大型の突進が攻撃特徴の獣や、ユウ
なら大丈夫、狩れるよって安心しなはれ』
『そうですか・・・』
少し不安だが・・・突進って・・・猪みたいな獣かな?
魔獣じゃなければ安心か?って事で僕達は森に狩りに行く。
森に入って暫くすると前方から物凄い勢いで何かが突進してくる。
『あれって、目的の獣?』
『そやな、魔法で仕留めるで、食用さかい貫通系の攻撃魔法で行くで』
『了解』
僕は貫通系は使えないのでアイスカッターの魔法で攻撃するがダメージを
与えるのが弱く突進が止まらない、しかしリケッツは極太氷柱の魔法で攻撃
した事で動きを止めた。
流石だ・・・脳天一撃とは・・・
『どないや、ユウ。これなら食べんのに問題あらへんよな?』
『完璧です、リケッツ!食用部位に影響は無いよね』
それから数頭イノシンを狩り森を出た、仮設住宅の調理場で解体し今日
食べる分以外は干し肉として加工した。
イノシンは焼くと美味しいらしいので夕食はバーベキューにしよう、食べ
ながら今後について話し合いするのにも適した料理だと思う。
夕食は肉や魚が山積みでかなり豪華な食事となった、村長や住民からは
お礼の言葉を貰い僕らにとっても嬉しいい時間となった。
今後の事について僕が代表して村人たちに話す事になる。
『僕達は救助活動の先発隊です、本体は数日後に村にやって来ると思います
それまでは多少不自由かと思いますが現状の仮の施設でお過ごし下さい』
『食事に雨風を凌げる事ができるだけでも感謝申し上げますじゃ、村民一同
貴方がたに受けたご大御は忘れませんぞ』
何はともあれ人助けで報酬もあるって良いよな〜何かリケッツ達はバカンス
気分みたいだし、実力者達からすれば余裕なんだろうけど・・・
数日後、救援本体が村に到着し僕達の依頼は達成された。
『ギルドに戻って報告したら皆んなはこの後どうするの?』
『わいは何も考えてなかったわ』
『そうね、カルロス、アバン、このまま帰る?あの事を二人に話す?』
『なんや?メーディアそんなん話し方されたら気になってしまうわ』
『じゃ話すけど、かなり沖合なんだけど海中に塔の様なものを見つけた
のよ・・・村人にも聞いたけど誰も知らないみたい』
『面白そうやな、依頼も済んだし調査すんのもええな、どや皆んな』
『調査って水中だろ?大丈夫なの?』
『ユウは心配性やな、安心しな最初は船の上から確認するだけや』
だよね・・・いきなり素潜りなんて言われたらどうしようかと思った。
でも水中にって・・・地球にもアトランティスとか伝説めいたのも
あったし、この世界にも伝説の文明なんて物があったら・・・ちょっと
興味が出てきた。
僕達は船で沖に一時間程の場所だった、何かリケッツは目がキラキラ
していたのは僕の気のせいなのだろうか?水面を見ながらリケッツは
興奮しているようだ。
『ユウ、見てみ!こらすごいわ・・・』
『わ、何これ・・・』
僕の元の居た世界の知識で言えば、イスラム教徒が礼拝に行くモスク
にある塔みたいだな。
暗くてはっきり見えないけど、かなりデカいな・・・
『このまま見て帰るって・・・だけじゃないよね?・・・』
『ユウはそれだけでええの?』
『ん、危険な事は避けたいかな・・・』
『メーディア達はどないや?』
『そうね・・・見つけた時にカルロスとも話したんだけど調査するのも
いいねって・・・ね、カルロス』
『ユウが気乗りしないなら陸で待ってたらいい、俺は行きたい』
『決まりやな、ユウはどないする?』
『危険と感じたら僕は抜けるって事で良いなら参加するよ、どうかな?』
『よっしゃ全員参加やな!』
『ところでリケッツよ、やる気を出すのは良いが水中の問題はどうするのだ?』
アバンの言う事も尤もだ、リケッツには何かアイデアが有るのだろうか?
メーディアもカルロスも僕と同じ様な疑問を持っていたようだ。
『実はな先日ワイが攻略したダンジョンで手に入れたアイテムがな、水中で
自由に活動できるちゅうもんでな、そん時は何に使うねんと思ったんよ。
まさか使う機会がきよるとはな分からんもんや、人数分あるさかい』
『リケッツ、それ大丈夫なの?私、怖いんだけど・・・』
『心配する事あらへんよ、ちゃんと試したよって安心やから、これや』
リケッツが収納魔法から取り出したのは指輪だった、使用方はどうなのかな?
と思いつつ聞いてみた。
使用方法は至って単純で指に嵌めるだけとの事、それだけで水に入ると体を覆う
空気の層が展開し地上と変わらない状態になる、魔法アイテムだよね・・・凄い!
いきなりだと不安って事で海岸近くで試す事になった。
試してみると話の通り衣服も濡れず、呼吸も地上と変わらない事が分かり僕達は
目的地へ向かう。
しかし不思議なのは水中とはいえ今まで騒ぎにならなかったのは不思議だ。
決して小さくない建造物だし僕ら以外にも見た人はいないのだろうか?
その答えはこの後知る事になる。
僕らは現地に着き魔法アイテムを付け水中に入った、その瞬間に忽然と建造物が
消えてしまい僕は驚きの言葉を発した。
『え、何これ・・・』
『なんや、これが今まで騒ぎにならんかった理由かいな?』
僕やリケッツ、メーディア達も一様に驚いてしまった、忽然と消えてのだ
見えないだけでなく存在自体無くなったのだ、塔の天辺近くに居たリケッツも
その存在喪失を確認したのだ。
『あれって幻だったのでしょうか?』
僕は疑問を口にしたがリケッツや他のメンバーはそれを否定した。
彼らは物体を視覚以外にも認識する能力があるらしく(いいな・・・)
塔の存在を視覚以外でも認識していたらしいが、消失も感じていた。
『そやな、視覚以外でも感じとったし幻ではないやろ、移動したって
考えた方がいいやろな、理屈は知らんけど・・・メーディア、何か
知らん?』
『そうね〜物を移動させるだけなら兎も角、消し去る様に移動させる
魔法は聞いた事ないわね』
『カルロス、アバンはどうや、知ってるか?』
聞かれた二人は知らないみたいだ、彼らの様なベテランでも知らない
となると・・・異世界テクノロジー的な何かなのか?
僕には見当もつかない、皆んなはどうするのだろうか?
『呆けててもしかたあらへん、海底に潜って調査や!』
カルロスに同意した僕らは海底に向かった、中々に深く水圧に体を慣らし
ながらなので到達までは一時間ほど要してしまった。
途中で暗さによる視界確保の為にメーディアから辺りを照らすライトの魔法
を全員に付与され、そして海底に到着する。
『こんなに深いのはちょっと変だよね、建物の高さ以上に深いし・・・』
『そやな・・・ユウの意見に賛成や、何かしらの仕掛けが有りそうやな
皆、注意して探索や』
僕らは手分けして海底を探索し潜ってから数時間経過したところで
泥に埋もれていた魔法陣を数カ所発見した。
しかし魔法陣に魔力を込めても変化は起こらず諦めて周辺を探し始めたが
結果は魔法陣以外見つける事が出来なかった。
『こりゃ魔法陣以外は考えられへんな、どない仕組みなんやろ・・・』
『でもさ、面白いんじゃないかしら?私達は暇なんだしゆっくり調査するのも
良い暇つぶしよね、リーダー・・・ふふ』
『おいおい、ここに通いかよ・・・ちょっと遠くないか?』
『カルロスの言う事も理解できますね、これは移動方法から調査計画を作らな
ければダメですね』
僕は皆に提案したのだった。
