白紙はそう言うと大あくびをひとつした。
窓の外を見るとだんだん太陽が傾き始めていて、山の中にあるこの別荘は涼しくなりはじめていた。

私はエアコンの温度を一度上げてクネクネとだいだらぼっちを見た。
「ふたりとも話してくれてありがとう。あとは騒いでスッキリ忘れちゃおうよ」

これで終わりだと区切りをつけたつもりだったけれど「まだワタシとあんたの話をしてないよ」と、白紙が横やりを入れてきた。
私は思わず白紙を睨みつける。
白紙はここへ来た時のような完璧な美しさを失い、今は全体的に柔らかさを身にまとっている。

「ウチも、ふたりのこと聞きたいな」
「そうだね。私も賛成」