巨大な人間で、川や湖や山を作ったんだとか。
それが本当ならだいだたぼっちはすごい人なんだと関心した記憶がある。

だいだらぼっちが作ってくれた川や湖や川は人間にとってかけがえのないものになっているからだ。
だけど今言われた言葉がそんな尊いものではないことくらいわかっていた。
だいだらぼっちを、ただのデカイ女として使われたのだ。

その瞬間幼いころの自分の思い出までけがされたような気がして胸の奥がうずいた。
『ぼっちちゃん』
教室では常にひとりでいること、そしてだいだらぼっちに似ていることからウチのあだ名はぼっちちゃんに決まった。
あだ名が決まったからと言って特別に話しかけてくるような子はいない。