「でも受験までまだあるじゃん? 話の中でわかったけど、クネクネ高校2年生だよね?」
白紙の言葉に私はクネクネの話を思い出す。
ひとつ下の弟が高校受験に成功したと言っていたから、2年生で間違いなさそうだ。

「医学部の受験なんてそう簡単じゃないよ。1年でどうにかなるようなもんじゃない」
「ふぅん?」
自分から質問しておいて白紙はあまり興味なさそうに視線を外した。

「弟さんは?」
相手のことは詮索しないと決めていたのだけれど、つい気になって質問してしまった。
クネクネは傷むように顔をしかめて「まだ」と短く返事をしただけだった。

「でもさぁ、それで自殺ってちょっと弱くない?」