弟はなんとなく気まずそうな雰囲気でおずおずと『わからない問題があって、教えてほしくて』と言ってきた。
弟はこの頃になると夜自主的に部屋で勉強をしているようだった。
翌日の勉強が滞りなく進むようにと。
『それ、3年生の問題でしょ? 私にわかるわけないじゃん』
弟が持っているドリルへ視線を落として強い口調で言った。
今思えばそんなことはないとわかるのだけれど、弟が私をバカにするためにわざと問題を教えろと言ってきたように思えてならなかったから。
『でも、難しくて……』
『●●に難しいなら、私にはもっと難しいよ。明日お母さんかお父さんに教わればいいじゃん』
弟はこの頃になると夜自主的に部屋で勉強をしているようだった。
翌日の勉強が滞りなく進むようにと。
『それ、3年生の問題でしょ? 私にわかるわけないじゃん』
弟が持っているドリルへ視線を落として強い口調で言った。
今思えばそんなことはないとわかるのだけれど、弟が私をバカにするためにわざと問題を教えろと言ってきたように思えてならなかったから。
『でも、難しくて……』
『●●に難しいなら、私にはもっと難しいよ。明日お母さんかお父さんに教わればいいじゃん』



