だけどやっぱり納得できなかった。
だって、今までずっと私が弟に勉強を教えてきたんだから。
疑問に感じて家の中に入ると、リビングのテーブルには絵本ではなく、小学生用のドリルが並べられていた。
弟5歳、私が6歳の頃だったからそれはてっきり自分用の勉強道具だと思った。
『これ、今日から私の勉強道具?』
なんの疑問も抱かずにドリルの前の座ったとき『違うわよ。それは〇〇ちゃんの勉強道具だから、邪魔しないで』と、弟の名前を出されたときには驚いて固まってしまった。
名前を呼ばれた弟がドリルの前に座り、不安そうな顔をこちらへ向けてくる。
弟もなにかが変わってきたことに気が付いていたんだと思う。
だけど私はなにも言えなかったし、弟に声をかけることもできなかった。
見えない壁に、私と弟は隔てられてしまった。
そう感じた。
その日から勉強時間になると私と弟は別々になった。
私はひとりで庭遊びを続けることもあったし、友達の家に行くこともあった。
試しに勉強時間を無視したらどうなるのかやってみたのだけれど、両親は怒ることはなかった。
だけど弟への勉強の教え方は日に日にエスカレートしていったように思う。
まだ入学前の子に小学校で習う勉強を教えて、問題が解けるまで何時間も座らせる。
だって、今までずっと私が弟に勉強を教えてきたんだから。
疑問に感じて家の中に入ると、リビングのテーブルには絵本ではなく、小学生用のドリルが並べられていた。
弟5歳、私が6歳の頃だったからそれはてっきり自分用の勉強道具だと思った。
『これ、今日から私の勉強道具?』
なんの疑問も抱かずにドリルの前の座ったとき『違うわよ。それは〇〇ちゃんの勉強道具だから、邪魔しないで』と、弟の名前を出されたときには驚いて固まってしまった。
名前を呼ばれた弟がドリルの前に座り、不安そうな顔をこちらへ向けてくる。
弟もなにかが変わってきたことに気が付いていたんだと思う。
だけど私はなにも言えなかったし、弟に声をかけることもできなかった。
見えない壁に、私と弟は隔てられてしまった。
そう感じた。
その日から勉強時間になると私と弟は別々になった。
私はひとりで庭遊びを続けることもあったし、友達の家に行くこともあった。
試しに勉強時間を無視したらどうなるのかやってみたのだけれど、両親は怒ることはなかった。
だけど弟への勉強の教え方は日に日にエスカレートしていったように思う。
まだ入学前の子に小学校で習う勉強を教えて、問題が解けるまで何時間も座らせる。



