だいだらぼっちの乾杯から始まった宴会は1時間ほど経過していた。
テーブルの上には袋の空いたポテトチップスにおつまみにチョコレート。
最初はオレンジジュースだったけれど今では各自が好きなものを冷蔵庫から取り出して飲んでいる。

そこにアルコール類はない。
酔っぱらった高校生が危険だとは知らず、室内で炭に火をつけて死んだと思われるのは癪だ。

私たちは完全にシラフで、まともな思考の元で自殺しなければいけない。
それでこそ、自殺で世界にモノ申すことができるんだ。

「だいだらぼっちさぁ、さっきからチョコばっかじゃね?」

今も板チョコを丸々一枚口に運んでいるだいだらぼっちを横目で見て白紙が言った。