だいだらぼっちがふっくらとした頬を緩ませて言う。
その表情も口調も穏やかで、心からのものだとわかった。
「それには同意する。私たちは幸せ。たぶん、今は世界で一番幸せ」
クネクネが肩の力を抜いた。
それは今まで背負ってきたものすべてを今この瞬間下したような重さのあるしぐさだった。
だいだらぼっちが目じりに浮かんできた涙を指先で拭った。
すべてを諦観したそうな微笑みは世界一痛々しかった。
だけどそれに気が付かないふりをしている。
「えへへ、うれし泣きやん。それじゃみんな、明るい明日に乾杯!!」
グラスがあちこちでぶつかって軽快な音を立てる。
明るい明日に乾杯。
死んでいる明日の自分に乾杯。
私はグラスに入っているオレンジジュースを一気に飲み干した。
☆☆☆
その表情も口調も穏やかで、心からのものだとわかった。
「それには同意する。私たちは幸せ。たぶん、今は世界で一番幸せ」
クネクネが肩の力を抜いた。
それは今まで背負ってきたものすべてを今この瞬間下したような重さのあるしぐさだった。
だいだらぼっちが目じりに浮かんできた涙を指先で拭った。
すべてを諦観したそうな微笑みは世界一痛々しかった。
だけどそれに気が付かないふりをしている。
「えへへ、うれし泣きやん。それじゃみんな、明るい明日に乾杯!!」
グラスがあちこちでぶつかって軽快な音を立てる。
明るい明日に乾杯。
死んでいる明日の自分に乾杯。
私はグラスに入っているオレンジジュースを一気に飲み干した。
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