玄関先へ回り込むと、窓から見えるカーテンの色がグリーンからクリーム色に変わっていたけれど、変わったところと言えばそれくらいだった。

私はそれがうれしくてここまで来た疲れが一気に吹き飛んでいた。
そして再び強く思ったのだ。
死ぬなら、やっぱりここだと。

ネットで知り合った3人には自分の家の別荘だと嘘をつけばいい。
だけど、入るためにはどうしよう?
玄関や窓を揺らしてみるけれど、しっかりと施錠をされていてビクともしない。

いっそ窓を割って入ってしまおうかとも思ったが、この可愛い家を壊すようなことはしたくなかった。
この家は子供の頃からずっと自分の憧れだったから。