明日にはもう死んでいるんだから、最後の１日くらい楽しくしなきゃ。
なにも知らない者同士だから楽しめるか不安は残るけれど、別に仲良くしなきゃいけないわけじゃない。
とにかく、頭を空っぽにして楽しむんだ。

「この辺本当になにもないからさ、あらかじめ食べ物とかは準備しておいたんだよ」

気を取り直すように大きな声で言い、自殺道具と一緒に送られてきた食べ物の入ったダンボール箱を引っ張り出してきた。
中にはお菓子やインスタントラーメンやインスタント食品が入っている。
飲み物や冷凍食品は私が来た時に冷蔵庫へ入れておいた。

死ぬ前にはなにが食べたい？
なんて質問があるくらいだから、食べ物は重要だと考えたのだ。

「こんなに準備してくれてありがとう。お金かかったでしょう？」
次々とテーブルに並べている食べ物を見てクネクネが心配してくれる。
「大丈夫だよ。お金なんて、もう必要ないんだから」