薄皮が向けたようで頬がヒリヒリと傷んだ。
負けじと手を伸ばしてクネクネの前髪を掴んで引き抜く。
「ちょ、ちょっとふたりとも」

だいだらぼっちのオロオロとした声が聞こえてきて、白紙の笑い声も聞こえてくる。
それでも止められない。

今まで生きてきたすべてのうっぷんを晴らすように目の前の女を攻撃する。
「なんでひとりで死ななかったの」
クネクネが静かな声で言った。
私は殴りかかろうとした右手を止めて「え」と呟く。

クネクネが歯を食いしばってボロボロと涙をこぼしている。
「なんでひとりで死ななかったの。なんで私たちに参加させたの」
そんなの、自分たちから私に連絡してきたくせに。