土は比較的柔らかくて、一回地面に突き刺すだけでもかなり深く掘り進めていくことができた。
「発見されなきゃいけないから、そんなに深く掘る必要はないよ」
白紙に言われて穴の深さは1メートルもいかないくらいでストップした。

こんなんじゃ野生動物に食べられてしまうと思ったが、何もいう気力は残っていなかった。
最悪なのはその次の作業だった。

ビニールシートの上で大島くんの体をくの字にまげて、膝を抱えさせてから土に埋めることになったのだ。
深さが十分にないから、死体を小さくするしかない。

「それならもっと深く掘ったらええやん」
だいだらぼっちがイヤイヤと首を振って訴える。
「私、やる」