「ありがとう。喉カラカラ!」
白紙がふぅーと大げさなくらいため息を吐き出して麦茶を一気に半分飲み干した。

「いただきます」
「い、いただきます」

クネクネとだいだらぼっちは礼儀正しく一礼してからグラスを手に取った。
私も彼女らと同じように自分の麦茶を一口飲んで、また3人へ視線をやった。

「あ、もしかしてこの麦茶にもう毒が入ってたりする?」

白紙の突然の爆弾発言に他のふたりがギョッと目を見開いた。

「さすがに3人に許可なくそんなことはしませんよ」

首を左右に振って答えると白紙はどこか残念そうな顔になって「あっそ」と、そっぽを向いてしまった。

「ってかさ、ここまでの道も遠すぎ! 山道は一本道だから迷わかなかったけど、そこまでに案内がないのはヒドイと思うよ?」

白紙がブツブツと文句を続けている。
私も迎えに行くことができればいいと思っていたけれど、あまり複数人で田舎道を歩いていると目立ってしまうと思ってやめたのだ。

「確かに道はわかりにくかったですけど、こういう田舎では普段見ない人が歩いていると無駄に目立ってしまいますからね。現地集合でよかったと思います。まぁ、最後には3人がそろっちゃいましたけど」

クネクネはこちらの意図もちゃんと理解しているようで、落ち着いている。
こういう子がひとりいてくれればこれから先なにかトラブルがあっても安心できそうだ。