#自殺志願者募集

電車を乗り継いでたった数時間の場所にずっとあったというのに。
なんだか不思議な気持ちに浸りながら山を下りて駅への道を歩き出すと、さすがに夏の暑さが肌に突き刺さってきた。

ジリジリと焼けるような熱に頭がクラクラしてくる。
山ではあまり聞こえてこなかったセミの鳴き声が常に鼓膜を震わせて、私の歩調を遅くさせる。
来た時と同じように田んぼのあぜ道を通って無人駅が見えてきたとき、そこに不機嫌そうに座り込む大島くんの姿を見つけた。

駅の入り口を塞ぐようにして座り込んでいる大島くんを見た瞬間、自分の中に大きなストレスが押し寄せてくるのを感じた。
もう二度と顔を見ることはないと思っていた相手。