『へ、変なこと言わないでよ』
『変なことなんて言ってない。△△さんは可愛いよ』

真面目な顔で、今度はハッキリとそう言われた。
私の心臓が大きく一度はねた。

☆☆☆

クラスの男の子とデートするなんて夢にも思っていなかった。
日曜日の午後待ち合わせ場所の噴水前に行くと大島くんはすでに到着していた。

黒いTシャツに白いジーンズ。
首元にはシルバーのこじゃれたネックレスが見えた。

学校では地味な大島くんの私服は普通にかっこよくて、私は自分の格好を見下ろして後悔した。