「ねえ、キスしていい?」
不意にかけられた言葉に、一瞬、時が止まった気がした。
顔の真横に彼の両手。背中には、ふわふわの布団。
見下ろす瞳は、空からこぼれ落ちた星みたい。
(…どうしてこうなったんだっけ)
⏾
駅近くの居酒屋、金曜夜、大学サークル飲み会。
「美亜ちゃん、飲みすぎてない?」
「ぜんっぜん、大丈夫です!」
隣に座っていた湊先輩が、グラスをのぞき込んでくる。
イケメンと名高い彼は、顔だけじゃなく性格までイケメンなようだ。下手すれば、部屋の隅っこでひとりぼっちになっている、私のようなモブキャラにすら気遣いを忘れない。
「お。美亜ちゃん、結構飲めるタイプ?」
先輩はお酒に弱いのか、とろんと垂れた目をさらに細めて、へにゃりと口角を緩めた。
「なんか今日は飲める日っぽいです!」
「え〜、そんな日あんの?」
「あと5杯はいけそう!」
「えぐ!絶対嘘じゃん」
ケラケラと笑う先輩を見ていると、なんだか頭がふわふわとしてきた。イケメンの笑顔の破壊力よ。
尊い。ありがとうございます。と心の中で拝んで、グラスに残ったお酒をあおった。
湊先輩とは、ここ最近なぜか会話する機会に恵まれていた。校内で会ったり、カフェで会ったり、スーパーで会ったり。
「てか前から気になってたんだけど、美亜ちゃん最寄りどこ?」
「え。実は私も気になってました。私たち、生活圏一緒ですよね?」
「だよな!?俺、××駅」
「え!?私も!」
「まじ!?」
思いの外盛り上がる最寄りの話題。あの店が美味しい、あそこは安い、そんな他愛ない話。
だから、飲み会後。
「美亜ちゃん、一緒に帰ろ」
何気ない流れで、ふたり並んで帰ることになったのも、不思議じゃなかった。
「やばい〜暑い〜」
「飲みかけだけど、水いる?」
「いいんですか?やった〜」
「その代わり、今度飯奢って」
「え。じゃあ、いらないです」
テンポよく交わす会話。
人の少ない駅の改札に、私たちの笑い声が響いた。
「あ、やば!終電来てる。美亜ちゃん走れる?」
「もちろん!」
「よっしゃ、急げ!」
階段を駆け上る。いつの間にか先輩に握られた手を、私も必死に握り返し、ホームへ全力疾走。
息が上がる。心臓が跳ねる。
開いたドアから冷気が流れ、明るすぎる車内の照明が目に染みた。
間に合った、と胸を撫で下ろした瞬間だった。
(あ。この場面、知ってる。)
生ぬるい夏の夜。
眩しい電光掲示板。
汗ばんだ先輩の横顔。
この光景を、私は何度も夢で見ていた。
「ねぇ、先輩」
「ん?」
「…この電車、乗りたくない」
「………え?」
咄嗟に先輩の服を引っ張る。
呆けたように、ふらりとよろける先輩。その足が地面を踏み締めた直後、ドアが閉まり、終電はホームを離れていった。
取り残された私たちの間に、湿った夜風が流れた。
⏾
「で、次どうする?カラオケも漫喫もマックも、まさかの全滅」
「そんなことってあります〜?」
深夜に開いている店を探しては、ことごとく満室で追い返される。なかなかない不運に気分も急降下。
「夏の金曜ナメてたな」
トボトボ歩く私の頬を、湊先輩がぷにっと小突き、軽く笑った。
蒸し暑い夏の夜。
ただでさえ不快な空気が肌にまとわりつくのに、さらに大して親しくもない後輩に、終電を逃されたばかりか、無駄に付き合わされている先輩。
なんて災難な日だろう。
私が招いた事だが同情してしまう。
普通なら苛立ってもいいはずなのに、彼はむしろ楽しそうな足取りで、そのことに少しだけ救われた。
「っていうか…ほんとにすみません」
「いいって。トイレなら仕方ない」
「いや、えっと、その…」
「大丈夫大丈夫。今時アイドルでもするし」
「先輩!揶揄わないでくださいよ〜」
ははは、と大きく口を開けて笑う先輩を見て、助けられてよかった、と心の底から思った。
──いつが始まりだったのかは、覚えていない。
ただ、小さい頃から時々、未来が“夢”で見えた。
旅行先で雨に打たれる夢を見て傘を持っていったら、私だけ濡れずに済んだ。父が財布をなくす夢を見て注意したら、本当にその通りになった。
そんな、ほんの小さな予知夢。
当たる時もあれば当たらない時もある、能力とも呼べない代物。それを“デジャブ”と呼ぶのだと知ったのは、高校生になってからだ。
そんな私の目下の悩みは、最近、同じ夢ばかり見るようになったこと。
モヤがかっていて詳細は分からない。
だけど、誰かと、夜のホームに並ぶ夢。そして、汗ばんだ顔が苦しそうに歪んでいる。そしてその夢を見た朝は、必ず、息が詰まるような苦しさと、火傷みたいな熱を抱えて目覚める。
こんな事、今までに一度もなかった。
だから断言できる。
これは、悪い未来だ。
そして今夜。夢とまったく同じ状況になり、悟った。
あの苦しむ顔は湊先輩のものだ。もしこの電車に乗っていたら、何か良くないことが起きる。
だから先輩を救うため、最悪の可能性を回避するため、終電をわざと逃したのだ。
「ってか、まじでどうする?美亜ちゃん疲れたよね?」
「疲れましたぁ。もうやだ〜」
泣き言を漏らせば、先輩も「そうだよなぁ」とやや疲れた声で返す。
「先輩、なんか他にいい案ありません?」
我ながら無責任だが、責めないでほしい。
だって暑いし歩き回ってるし、何より、先輩を守った安堵感で、一気に体が重くなっていた。
「もう、休めればなんでもいいです」
縋るように先輩を見上げると、彼の酔いはすっかり冷めたのか、まっすぐな瞳がこちらを射抜いた。
「…じゃあ、ラブホ行く?」
わざと終電を逃したのは私だ。
だけど、そこに下心なんてなかった。
⏾
「わー、ラブホってこんな風になってるんですね」
運がいいのか悪いのか、裏通りでたった一室だけ空いていたラブホテル。慣れた手つきでパネルを操作する湊先輩を横目に、緊張のせいかおしゃべりが止まらない。
「いろんな部屋あるんですね。こことか可愛い!ピンク!え!!なにこの部屋、変な機械置いてある…」
「美亜ちゃん初めて?」
「へ!?」
どう考えても「ラブホに来たことある?」という意味なのは分かる。だけど、私はどちらの意味でも“初めて”なのだ。
「い、いや、ラブホくらい!あります!来たこと!!」
変なプライドが邪魔をして大嘘をかませば、なぜか先輩の声のトーンが2段落くらい下がった。
「へぇ」
「まさか信じてないんですか!?ほんとうですよ!?」
「わかったから。美亜ちゃん、エントランスでは静かにね」
「はぁ〜い」
効きすぎの空調のせいか、ぶるりと身震いをして、先輩の後を追う。
通された部屋は、ごく普通のビジネスホテルのような落ち着いた内装。唯一、部屋を開けた瞬間にドーンと存在感を放つ巨大なベッドを除けば。
「美亜ちゃん先に風呂入ってきていいよ」
「え、、えっと、じゃあ、お言葉に甘えて」
なんだか完全に先輩のペースに飲まれてる気がするが、私のせいで散々な目に合わせてしまった手前、強くでれるはずもない。
バスルームのドアを閉めた瞬間、深く息をついた。
(やばい、なにこの展開)
汗で湿った服を脱ぎ、シャワーを浴びる。次第に湯気が立ち込めて、浴室内が白く霞むと、異世界で迷子になったような気分になった。
先輩、怒ってなかったかな。変な空気になってないかな。っていうか、この後どうすればいいの?
熱いお湯で汗と酔いを流しながら、ぐるぐると考える。
考えれば考えるほど、考えてもみなかった状況になって、なんだかのぼせてしまって、10分ほどでバスルームを出た。
「お、お待たせしました…」
「おつかれ〜。ってか早いね?湯船に浸かればよかったのに」
すでに湊先輩は、冷蔵庫の缶チューハイを開けてベッドに座っていた。大学で見るときと変わらない、カラッとした笑顔。この展開に、変に緊張しているのは自分だけのようだ。
これが経験値の差か、と尊敬に似た眼差しを送れば、先輩はテレビのリモコンを私に手渡して、スッと立ち上がった。
「じゃ、俺もシャワー浴びてくるわ」
程なく浴室から聞こえてきた水音に、ますます緊張が募る。紛らわすように私もチューハイをひと口飲むと、爽やかな炭酸が喉を通り、ホッとため息を漏らした。
気が緩み、疲れが一気に出たのだろう。
最初は遠慮気味にベッドの端に腰掛けていたのに、気づけば枕を抱えて横になっていた。
「美亜ちゃん寝ちゃった?布団かけないと風邪ひくよ」
「ん、」
いつの間にか、寝落ちしていたらしい。
重い瞼を頑張って持ち上げると、私を起こそうと近付いてきた先輩の髪から、ぽとりと、水滴が落ちた。
「ふふ、冷たい」
ひとしずく。それが涙のように頬を滑る。
「先輩こそ、風邪ひいちゃいますよ」
小さく笑ってそれを拭うと「うん。ごめん」と先輩はタオルで雑に髪を拭った。その布地の隙間から見える、彼の頬がほのかに赤い。
「もしかして湊先輩、のぼせちゃった?」
「え?別に。…なんで?」
「だって、ほっぺ赤い」
指先を伸ばしたのは、無意識。
綺麗に色づいた林檎を触りたいと、思う感覚に近い。
きめ細やかな先輩の肌がしっとりと水分を含んで、ほんのり朱を帯びて、綺麗だと思った。
湊先輩は固まったみたいに動かないから、それを良いことに、そのまま彼の頬に触れる。
(生きてる…)
助けれてよかった、と温もりを確かめるようにそっとなぞった瞬間、手首を掴まれ、彼が私の上に覆いかぶさった。
「ねぇ、キスしていい?」
懇願に似た呟きと、星のように煌めく瞳。
「いいって言ってよ」
期待と希望に満ちた願いが、私の鼓膜を震わした。
「え…?」
理解が追いつかない。
ぱちくりと瞬くと、そんな私を待つことなく、湊先輩の顔がすぐ目の前まで降りてきた。
「…いやだったら、止めて」
その言葉を最後に、押し当てられた何か。柔らかくてあたたかいそれが彼の唇だと気付くと、体が勝手にぴくんと跳ねた。
「んっ」
正真正銘のファーストキスだ。
その初めての相手が、まさか、皆の憧れの湊先輩だなんて。
ぎゅうっと全身を固くすると、湊先輩は戸惑いを感じ取ったのか「そんな緊張しないでよ」と小さく笑った。
熱を孕んだ瞳を私に向けながら。
「美亜ちゃん、口、開いて」
思わず口を開けてしまったのは、彼の瞳があまりに真っ直ぐだったから。ぎこちなく開いた唇のすき間に、彼の熱が差し込んでくる。舌先がほんの少しだけ触れて離れて、また触れると、今度は遠慮を消して深く絡んだ。
「ぁ、」
嫌だ。
そう言えばきっと、先輩は止めてくれる。
だけど、どうしても、その3文字を口にできなかった。
⏾
「ねえ、俺の名前呼んで?」
「…湊、せんぱい」
「ふ、可愛い。しあわせ」
名前を呼んだだけで幸せになるなんて、あり得ない。
なのに、彼の顔がふにゃりと緩むから、本当にそんな気がしてきて、私までなんだか気恥ずかしくなってきた。
「先輩も、私の名前呼んで」
そっくりそのまま言い返すと、先輩は一度キスを落とした後に、耳元で囁いた。
「美亜ちゃん。だいすきだよ」
うそつきだ。
知らなかった。
先輩は、こんな平然とした顔で嘘を付く人なのか。
なんだか悔しくて、先輩の後頭部を引き寄せて、仕返しのように唇をくっつけた。
「煽ってる?」
「煽ってないです」
自然に眉間に皺がよってしまう。
「え、怒ってる?」
「怒ってないです」
「眠い?」
「眠いです」
「まだ、寝かしたくないんだけど」
なにそれ、と心の奥で毒づくと、湊先輩はゆっくりと私の下唇を喰んだ。
「俺のこと、嫌い?」
「………嫌いじゃ、ない」
ずるい聞き方。
躊躇いと不機嫌を、丸ごと飲み込むこむように先輩が唇を重ねたから、私も先輩から何かを奪うみたいに、その口付けを受け入れた。
甘くて熱くてくらくらする。
頭がぽやぽやと気持ちいいのは、きっとお酒のせい。
そうであってほしい。
シャワーを浴びたばかりなのに、体の中心からたぎる熱に、額がうっすら汗を纏った。
「まって、先輩」
「なに?」
「…私、初めてなの」
打ち明けた秘密に、先輩の指先がぴたりと止まる。
静かな部屋に落ちる、彼の瞬きと吐息。
「…そうなの?」
一拍置いて、彼は私の髪をゆっくり撫でながら、顔にかかった一房を耳にかけた。
「じゃあ、ちゃんと優しくするね」
唇が重なるたび、私たちの境界線が柔らかく混ざっていくようで、何度目かの口づけのあとには、もう思考はどこかへ消えてしまった。
衣擦れの音と、シーツの上で動くわずかな重み。
脱がされた服が床に落ちて、不恰好なオブジェクトのように重なり合っていく。
部屋に漂うのは、蜂蜜をかき混ぜたみたいな、濃密な空気。彼の肌から伝わる、燻って消えない熱。
彼の温度が肌を通して伝わり、体の力が抜けていく。
意識はゆるやかに溶け、何度も名前を呼ばれた記憶だけが残った。
「美亜ちゃん」
「せん、ぱい」
汗ばんだ私たちの肌はぴたりと、隙間なくくっつく。視界がぼやけ、火照りに吐息を漏らした瞬間、胸の奥でざらつく違和感が広がった。
(…あれ?)
喉元まで出かかった答えは、嬌声に変えられる。
「よそ見?余裕だね」
「ちがっ、あ、待って」
体の芯からじわじわと湧き上がる火傷みたいな熱と、息がつまるような苦しさ。
(この場面、知ってる。)
皮膚をすり抜けてくる感覚が、頭の中でチカチカと何度も明滅した。
そう、それは、何度も見た“あの夢”の断片。
視界の端で、汗ばんだ先輩が苦しげに眉を寄せるのが見えた瞬間、全てのピースがはまった。
(待って…うそでしょ?)
脳内と体はちぐはぐで、あっという間に高みに達した私は、はくはくと酸素を吸い込みながら、茹だる頭で必死に考えた。
(まさか、悪い未来って…)
私を見下ろす彼の瞳が、一瞬だけ鋭く光る。
「もっかい、いい?」
「だ、だめ!」
そのまま、私はぐったりとシーツに沈み込んだ。
体は疲れ果て、思考はぐちゃぐちゃ。
「ケチ」
「そんな顔しても、むりです!」
ふてくされたように唇を尖らせた湊先輩は、すぐ隣に倒れ込むと「美亜ちゃん、おいで」と腕を広げた。
拗ねた顔が子どもみたいで、仕方なくその腕に身を預けると、思ったよりも心地よくて、気づけば眠りに落ちていた。
──また、同じ夢を見た。
真夜中のホーム、湿った夏の空気、去っていく終電。
そして、汗ばんだ先輩と熱を持て余す私。
(あぁ、なんてこと。)
避けたはずの未来は、私の想像とは全く別の形をしていた。
(最初から全部、私の勘違い)
先輩を守るという大義名分があったから、彼を引き留めたのに、これじゃあ、自分から誘ったのと変わらない。
(恥ずかしすぎる)
同じサークル内。人気者の先輩とモブの後輩。
周りに知られたら大変なことになるだろう。
だけど。
先輩に命の危機がないなら、ひとまずはよしとしよう。
これからのことは、明日考えればいい。
今はとにかく、眠くて仕方ない。
「おやすみ、美亜ちゃん」
耳に届く先輩の声は、勘違いでなければ、とても柔らかい。抱き寄せる腕は、自意識過剰でなければ、とても甘い。
真夏の夜。ガンガンに冷えた部屋の中で、暖かい布団に沈む私たちは、きっと始発にも乗れそうにない。
明日の予定をうっすら思い浮かべて、急ぎの用もないことに安堵して、そのまま先輩の腕の中で眠った。
⏾
目が覚めたとき、まだ外は薄暗く、カーテンの隙間から朝焼けの色が少しだけ覗いていた。ベッドの隣では、美亜ちゃんが小さく身を丸めて寝ている。いや、正確には寝たふりだ。
その証拠に、不自然に手に力が入っているし、まつ毛がぴくぴくと震えている。
「…美亜ちゃん」
呼びかけてみたけれど、返事はない。
もしかしたら気まずいのかもしれない。
だってきっと、昨夜のことは彼女の本意ではなかっただろうから。少なくとも今の段階では、彼女が俺に特別な感情を抱いていないことも、分かっている。
──俺は昔から、“ツイてる”と言われてきた。
テストの山勘が当たる。忘れた傘が戻ってくる。出かける時は大体晴れだし、人気のパンも最後の一個を買える。
なんてことない、些細な幸運。
才能というにはちっぽけだけれど、強く願えば、世界がそっちに、ほんの少しだけ傾いてくれるような感覚があった。
美亜ちゃんのこともそうだ。
初めてキャンパス内で見かけたとき、一目で惹かれた。そしたら、同じサークルになった。話せたらいいなと思った。そしたら、何度も偶然が重なった。
昨日の飲み会だって、隣の席になれたらいいな、と思ったら、本当にそうなった。
そして、心の中で思っていた。
(ふたりきりになれたらいいのに)
怖いくらい順調に進んだ昨夜。
自分にだけ都合の良い偶然ばかり。
一体、彼女がどんなつもりで、終電間際に俺を引き止めたのかは知らないけれど、これはチャンスだと思った。
自分の“運”が、彼女の意思を無理やり変えてしまったのかもしれない。そう思うと、罪悪感が全くないわけじゃない。
それでも、俺は、絶好の機会を手放すつもりはなかった。
「美亜ちゃん、好きだよ」
寝たふりを続ける彼女の額に、そっと口付ける。
彼女はびくりとわずかに動いたけど、頑なに目は閉じたまま。
「…絶対落とすから。早く俺のになって」
追撃とばかりに彼女の耳元で囁けば、彼女は困ったように眉をたらし、首元まで真っ赤に染めた。
この夏の夜が、きっと俺たちの始まりになる。
しあわせな予感に、もう一度彼女にキスを落とした。
fin.
