振られた日の夜。私は終電後の夜に、君の気持ちを——



 「先輩、おはようございます」
 窓からの強い光と、工藤君の声で目が覚める。
 「あれ、なんで私ここにいるの?」
 昨日の記憶がほとんどない。というか、
 「なんで工藤君がここに?」
 「先輩何も覚えていないんですか」
 呆れたように工藤君が言った。
 本当に覚えてないんですかって言われても……。
 「なら昨日の話も覚えてないんですか……」
 小声で工藤君はぼやく。状況が本当に分からない。今どうなっているのだろう。
 昨日振られたというところまでは覚えてる。でも、その後何があったかは覚えてない。
 しかし不思議と振られたことに対してのイライラはなくなってきている。
 「とりあえず、いいですか?」
 「なに?」
 「好きです。付き合ってください」
 「へ?」
 急な告白に、私はその言葉を発するのがやっとだった。
 だけど、その言葉をきっかけに昨日あった出来事を思い出した。
 あれ、今思ったら結構私酒の勢いで大胆なことをしてたと、思い出しまたまた恥ずかしくなった。
 「それで、答えは?」
 今はもう酔いもかなりさめている。まだ吐き気は奥底で軽く残っているが、それでも判断能力は残っている。
 「付き合いましょう」
 私は笑って答えた。もう流伽の事なんて忘れてしまおう。そして私は新たなハッピーストーリーを工藤君と過ごすんだ。
 「じゃあ、これからよろしく」
 「うんっ!」
 そして私たちは固い握手を交わしたのだった。