「……一人でいるときの、ちょっと困ったような顔かな。」
「えー……。正直、反応に困るな。」
「入江さん、学校にいるときはいつもニコニコしてるから、ニコニコしてない瞬間を見ると”素の入江さん”って感じがする。」
「普通ニコニコしてる方がいいと思わない?」
「そうだけど、学校にいる時の入江さん、無理してるような気がするから。」
「そっか。深山くんはわかってるんだね。」
深山くんは私のことをよく見てくれている。わかってくれている。
少し恥ずかしいけれど、だからこそ安心して隣にいられるのかもしれない。そう思った。
「でも、私なんかが絵のモデルになっていいの?」
「どうしても描きたいんだ。改めて、僕の絵のモデルになってくれるかな?」
「恥ずかしいけれど、私でよければお願いします。」
「こちらこそ、お願いします。」
そう言って、私と深山くんは向かい合って笑った。
