学校での私は、明るくて天真爛漫な転校生だ。 「瀬名ちゃん、一緒にお茶行こう。」 「東京のこと、もっと教えてよ!」 矢継ぎ早に向けられる好奇の視線。その一つ一つに、私は完璧な笑顔を返し続ける。 東京での息苦しさから逃れ、ここで穏やかに過ごすために作り上げた仮面だ。 まあ、裏で色々言われてたんだけどね。 でも、この海辺に足を踏み入れ、深山くんの隣にいるときだけ、私はその仮面を脱ぎ捨てることができる。