君と見た朝焼けを永遠に残したかった


本当にこれでいいのか?完成まであと少しなのに筆が進まなくなっていた。
自由に僕らしい絵を描いてはいけないのか?そんなに賞が必要か?
青春ってなんだ?人との関わりってなんだ?
一人で好きに絵を描いてちゃいけないのか?
周りの顔色を窺いながら絵を描かなきゃいけないのか?
そんなことがまた頭を駆け巡る。

「あぁ・・・まただ。仕上げないといけないのに。」

一息つこう。ロイヤルミルクティーを飲む。冷たいミルクティーが身体に染みわたっていった。

翌日、日曜日にも美術室に来た。
もう少しで完成だから、今日中に仕上げよう。

光。今は光溢れる絵を描けばいい。それだけでいい。
本当にそれでいいのか?胸の奥が少し痛んだけれど、そのたびに振り払った。

お昼ごろ。
「できた。」

なんとか海と灯台の絵が完成した。
今までに描いた絵より明るかった。吹き抜ける風と潮の匂いを感じた。
どこか胸にはしこりがあった。

次の部活の日、みんなにみせた。