君と見た朝焼けを永遠に残したかった



「あの・・・絵、描くのお好きなんですか?」

「好きっていうか・・・まあ、嫌いじゃないよ」

男の子は照れくさそうに描きかけの絵を少し手で隠している。

「そうなんだ。」

なんだその言い方は、と思ったけど何も言わないでおこう。

「そっちこそ、こんな朝早い時間から、海に来て、なんか用?」

「私は特に用はないけれど、海を見ていると落ち着くの。だから最近来るようになったんです。」

「そっか。僕も。最近たまたま通りがかって、海綺麗でいいなと思って、来るようになったんだ。」

といい目を逸らしスケッチブックにまた鉛筆を走らせる。

しばらく無言の時間が過ぎた。波の音だけが私たちを包んでいる。
私はその間ずっと穏やかな海に見惚れていた。