君と見た朝焼けを永遠に残したかった



今は春休み。4月から私は高校2年生。少し前にここ、薄ケ雪町に引っ越してきた。以前私が住んでいた都会と比べると、自然に溢れていて、人もほとんど歩いていない。電車も1時間に2本あるくらい。

受験も近いのに新しい学校に引っ越すことになり、うまく学校生活に馴染めるのか不安だ。

アパートの階段を降りて、駅と逆方向に歩く、コンビニの前を通り過ぎる。
朝早くからジョギングをする人、犬の散歩をする人、駅へ向かう人。
みんなそれぞれの朝がある。

今は朝の5時過ぎ、空が白み始めて、薄い水色の空とオレンジの雲、ベージュの光が、優しく街を包んでくれる。
私はこの時間が一番好き。
風が心地いいし、町がとってもきれいなんだもん。

住宅街を抜け、見えてきた広い駐車場を突っ切る。まだ1台も車は止まっていない。今日も景色を独り占め。

駐車場の奥にある細い砂利道を歩く。左右には木が立っている。ゆるやかな勾配を上りきると、突然、視界が開けた。

「まぶしい……。」

眩しさに目を細める。
目の前にどこまでも広がるピンクとオレンジの海が広がった。

手でひさしを作り、コンクリートの段座にそっと座る。