君と見た朝焼けを永遠に残したかった


美術部に入った理由は、よくある理由かもしれないが、小さい頃から絵を描くことが好きだったからだ。
クレヨンや色鉛筆でスケッチブックにのびのびといろんな絵を描いた。
車、チューリップ、お父さんやお母さんの顔。
いかにも子供らしい絵だ。

楽しくてしかたなかった。描いた絵を両親に見せると喜んでくれた。

「これおかあさんの顔?ありがとう。こんなに綺麗に描いてくれて。慧は本当に絵を描くのが好きねえ。額買ってきて飾ろうかしら。」

と上機嫌に笑う母や父を見て、僕も嬉しくなった。
父も母も僕がかいた絵をとても気に入ってくれて、家には僕が描いた絵がたくさん飾られていた。
両親には愛されている。そういう実感があった。
でも、今思えば、どこか寂しかったんだと思う。