美容学校の設立は粛々と進められていった。
特に伯爵夫人こと、マリアベルはひと際鼻息が荒い。
連日様々な方面と調整をおこない、血気盛んに飛び回っていた。
その姿は見ようによっては商人のそれである。
血は争えないということか・・・
勿論毎日美容院『ANGELI』には顔を出し、ジョニーとの打ち合わせを行っている。
今と成っては主人である伯爵よりもジョニーと接する機会が多いぐらいである。
そして必ずクロエが付き従い、その様はまるで姉妹の様であった。
そもそも伯爵邸を抜け出している時は姉妹の設定である。
最近ではこの二人は本当の姉妹であるとの噂が絶えない。
この二人にとっては今回の美容学校設立並びに、校長のポストは喜び以外の何物でも無かった。
マリアベルは伯爵夫人という立場ではあるものの、落ち着いた生活や優雅な暮らしは求めてはいないからだ。
どちらかというと、忙しい毎日を暮らしたい性格なのである。
この二人は前に祭りで行った屋台『ANGELI』が大のお気に入りで、今でも勝手に屋台を引いていることもあるぐらいだ。
ジョニーにとっては何の負担にもならない為、好きにさせているだけである。
そして時々新しいヘアスタイルを学び、シュシュやヘアゴムの購入者に教えているのであった。
そんな二人が美容学校の設立に感じ入る物が無い筈はない。
やる気に満ちた毎日を暮らしているのであった。
マリアベルは実に顔が広い。
それにその開けっ広げな性格が好かれている。
マリアベルの為になるならと手を貸す者達は多い。
それは彼女が伯爵夫人だからということでは無く、その人柄に惚れているからである。
そしてクロエも同様に皆に好かれている。
今となってはクロエが魔法士である事も知られている。
その事もあってか、只のメイドでは無く、影でマリアベルを支える者であることも知られているのである。
こうなってしまっては、ボディーガードの職務は健在とは言えないのだが・・・
クロエもマリアベル同様に働くことが大好きで、豪邸で静かに暮らすことなどしたくは無い性格をしている。
クロエから屋台を引こうと誘う事もあるぐらいである。
そんなクロエも美容学校の校長の付き人となる事を誇りに思っていた。
一方、ジョニーの発破が功を奏したのか、ヘンリー国王もここにきて血気盛んに過ごしていた。
というのも、美容学校の設立は他国からの関心が高く、とても注目をされていたからだ。
それに事ある事に執事のシュバルツから尻を叩かれており、更にはクリアローズ王妃からもそれに追随した。
それに必死に追いつこうと肩を並べたのはファウンド王子こと、第一王子である。
というもの、王子は事ある事にライゼルに帰って来いとこれまで迫っていた。
今でもライゼルは王家の一員であり、愛する弟に変わりはないと。
しかし、庭師として頑張っているライゼルを何度も見かけ、そして美容学校の御庭番を指名された時に、無茶苦茶喜んでいるライゼルを見て、考えを改めたのだ。
そうなると元々真面目な性格のファインド王子は、次世代の事を想い、行動を開始したのである。
そう自分が王冠を継ぐのだと。
それにもう王冠は呪われてなどいない。
その姿を見て、ライゼルもやっと肩の荷が降りたとジョニーに告げていた。
元々賢くて、人望も厚いファウンド王子の奮起には国民を始め、王妃も喜んでいた。
そして第二回サミットは大いに盛り上がった。
今回は前回とは違い、この世界にあるとされる全ての国が参加している。
参加者も多く、大変賑わっていた。
国の代表者や首脳陣は連日会議に明け暮れた。
会議は熱気を帯び、次々と国交が開かれていった。
今回白熱したのには理由がある。
それは、ララが度々顔をだしたからである。
前回のサミットではララはそのほとんどをジョシュアに任せて顔を出すこともほとんど無かった。
だが今回は違った。
そうした理由の一つにララは、人化してからというもの。
着飾る事が嬉しく、また髪形をジョニーにセットして貰う事が楽しかったからだ。
ジョニーもララの頼みともなれば、断る筈は無く。
一日に三回以上はセットを行っていた。
その姿を実は皆に観て欲しかったのである。
何とも健気な話だ。
服装もジョニーから様々な衣服が提供されており、またテイラー始め、様々な衣装や装飾品が献上された。
しかしララは、献上品は一切受け付けなかった。
袖を通したのはジョニーと美幸から渡された衣服と装飾品だけである。
というのも、一度受け取ってしまうと収集がつかなくなるのは一目瞭然。
我先にと献上品を持参者達が絶えない。
これまでにもララに対して、衣服や装飾品以外の献上品を持参した者達は多数いた。
しかしララはその物がなんであっても一切受け取らなかった。
毎回、
(すまぬな・・・そういった物は受け付けておらぬ・・・)
こう回答していた。
美幸はララを着せ替え人形の様に扱い。
その美貌に合う衣服の選定に余念は無かった。
もはや趣味の域を超えていた。
その資金は言わずもがなのジョニーであるが、此処にはジョニーは文句を付けなかった。
嬉しそうにしているララを見ると、咎めることなど出来なかったからだ。
休日に美幸はジョニーから手渡されたクレジットカードを片手に、ショッピングに明け暮れていた。
でも高価なブランド品などには手を出さず、セール品やお手軽な物を中心に買い揃えていた。
なんとも緩急が激しい。
そんな事もあり、ララは前回とは打って変わって、会議に顔を出していた。
ララの姿を見て、賛辞や感嘆の声を漏らす一同。
ただでさえ高貴な顔立ちと、スラッとした体躯をしている。
それに観たことも無い衣装を身に纏い、優雅に闊歩している様子は、民衆にとっては憧れを通り越した存在に見えていたのだ。
更にララはジョニーから提唱された、国際ルールや規則について興味を覚えていた。
この世界には無い概念となる。
それはそうであろう、ここまで国家間の争いや、揉め事がない状況は有りなかったからだ。
ララの出現によって、友好条約が締結され、安寧の世となったのだ。
これに反対する者などいる訳もなく。
平和となった世の中を人々は歓迎していた。
次々と様々なルールや規則が設立されていった。
他にも新たな法律が制定され、それをどのように認知させるのかの議論は熱を帯びるものとなっていた。
第二回サミットは大いに盛り上がりを見せているのであった。
この熱はまだまだ冷めそうにない。
特に伯爵夫人こと、マリアベルはひと際鼻息が荒い。
連日様々な方面と調整をおこない、血気盛んに飛び回っていた。
その姿は見ようによっては商人のそれである。
血は争えないということか・・・
勿論毎日美容院『ANGELI』には顔を出し、ジョニーとの打ち合わせを行っている。
今と成っては主人である伯爵よりもジョニーと接する機会が多いぐらいである。
そして必ずクロエが付き従い、その様はまるで姉妹の様であった。
そもそも伯爵邸を抜け出している時は姉妹の設定である。
最近ではこの二人は本当の姉妹であるとの噂が絶えない。
この二人にとっては今回の美容学校設立並びに、校長のポストは喜び以外の何物でも無かった。
マリアベルは伯爵夫人という立場ではあるものの、落ち着いた生活や優雅な暮らしは求めてはいないからだ。
どちらかというと、忙しい毎日を暮らしたい性格なのである。
この二人は前に祭りで行った屋台『ANGELI』が大のお気に入りで、今でも勝手に屋台を引いていることもあるぐらいだ。
ジョニーにとっては何の負担にもならない為、好きにさせているだけである。
そして時々新しいヘアスタイルを学び、シュシュやヘアゴムの購入者に教えているのであった。
そんな二人が美容学校の設立に感じ入る物が無い筈はない。
やる気に満ちた毎日を暮らしているのであった。
マリアベルは実に顔が広い。
それにその開けっ広げな性格が好かれている。
マリアベルの為になるならと手を貸す者達は多い。
それは彼女が伯爵夫人だからということでは無く、その人柄に惚れているからである。
そしてクロエも同様に皆に好かれている。
今となってはクロエが魔法士である事も知られている。
その事もあってか、只のメイドでは無く、影でマリアベルを支える者であることも知られているのである。
こうなってしまっては、ボディーガードの職務は健在とは言えないのだが・・・
クロエもマリアベル同様に働くことが大好きで、豪邸で静かに暮らすことなどしたくは無い性格をしている。
クロエから屋台を引こうと誘う事もあるぐらいである。
そんなクロエも美容学校の校長の付き人となる事を誇りに思っていた。
一方、ジョニーの発破が功を奏したのか、ヘンリー国王もここにきて血気盛んに過ごしていた。
というのも、美容学校の設立は他国からの関心が高く、とても注目をされていたからだ。
それに事ある事に執事のシュバルツから尻を叩かれており、更にはクリアローズ王妃からもそれに追随した。
それに必死に追いつこうと肩を並べたのはファウンド王子こと、第一王子である。
というもの、王子は事ある事にライゼルに帰って来いとこれまで迫っていた。
今でもライゼルは王家の一員であり、愛する弟に変わりはないと。
しかし、庭師として頑張っているライゼルを何度も見かけ、そして美容学校の御庭番を指名された時に、無茶苦茶喜んでいるライゼルを見て、考えを改めたのだ。
そうなると元々真面目な性格のファインド王子は、次世代の事を想い、行動を開始したのである。
そう自分が王冠を継ぐのだと。
それにもう王冠は呪われてなどいない。
その姿を見て、ライゼルもやっと肩の荷が降りたとジョニーに告げていた。
元々賢くて、人望も厚いファウンド王子の奮起には国民を始め、王妃も喜んでいた。
そして第二回サミットは大いに盛り上がった。
今回は前回とは違い、この世界にあるとされる全ての国が参加している。
参加者も多く、大変賑わっていた。
国の代表者や首脳陣は連日会議に明け暮れた。
会議は熱気を帯び、次々と国交が開かれていった。
今回白熱したのには理由がある。
それは、ララが度々顔をだしたからである。
前回のサミットではララはそのほとんどをジョシュアに任せて顔を出すこともほとんど無かった。
だが今回は違った。
そうした理由の一つにララは、人化してからというもの。
着飾る事が嬉しく、また髪形をジョニーにセットして貰う事が楽しかったからだ。
ジョニーもララの頼みともなれば、断る筈は無く。
一日に三回以上はセットを行っていた。
その姿を実は皆に観て欲しかったのである。
何とも健気な話だ。
服装もジョニーから様々な衣服が提供されており、またテイラー始め、様々な衣装や装飾品が献上された。
しかしララは、献上品は一切受け付けなかった。
袖を通したのはジョニーと美幸から渡された衣服と装飾品だけである。
というのも、一度受け取ってしまうと収集がつかなくなるのは一目瞭然。
我先にと献上品を持参者達が絶えない。
これまでにもララに対して、衣服や装飾品以外の献上品を持参した者達は多数いた。
しかしララはその物がなんであっても一切受け取らなかった。
毎回、
(すまぬな・・・そういった物は受け付けておらぬ・・・)
こう回答していた。
美幸はララを着せ替え人形の様に扱い。
その美貌に合う衣服の選定に余念は無かった。
もはや趣味の域を超えていた。
その資金は言わずもがなのジョニーであるが、此処にはジョニーは文句を付けなかった。
嬉しそうにしているララを見ると、咎めることなど出来なかったからだ。
休日に美幸はジョニーから手渡されたクレジットカードを片手に、ショッピングに明け暮れていた。
でも高価なブランド品などには手を出さず、セール品やお手軽な物を中心に買い揃えていた。
なんとも緩急が激しい。
そんな事もあり、ララは前回とは打って変わって、会議に顔を出していた。
ララの姿を見て、賛辞や感嘆の声を漏らす一同。
ただでさえ高貴な顔立ちと、スラッとした体躯をしている。
それに観たことも無い衣装を身に纏い、優雅に闊歩している様子は、民衆にとっては憧れを通り越した存在に見えていたのだ。
更にララはジョニーから提唱された、国際ルールや規則について興味を覚えていた。
この世界には無い概念となる。
それはそうであろう、ここまで国家間の争いや、揉め事がない状況は有りなかったからだ。
ララの出現によって、友好条約が締結され、安寧の世となったのだ。
これに反対する者などいる訳もなく。
平和となった世の中を人々は歓迎していた。
次々と様々なルールや規則が設立されていった。
他にも新たな法律が制定され、それをどのように認知させるのかの議論は熱を帯びるものとなっていた。
第二回サミットは大いに盛り上がりを見せているのであった。
この熱はまだまだ冷めそうにない。

