店名は『ヒナドリ』
ジョニーと伯爵、そしてヘンリー国王が打ち合わせを行ってから僅か三ヶ月後には、一号店がオープンする事となった。
この先五号店までが、メイデン領内に建設される予定となっている。
その後、横展開する形で国内に同様の美容院が造られる計画となっていた。
『ヒナドリ』その名の通り、美容師の雛鳥たちが運営を行うお店であった。
経営母体は領であり、それ即ち伯爵が経営者となる。
要は国家が運営するお店ということになるのだ。
これは前代未聞の出来事であり、これを認めさせる為に伯爵とヘンリー国王は、商人ギルドと喧々諤々と話し合いをおこなったのであった。
雇用形態はジョニーの発案で業務委託を行う形となっている。
その為給料は固定化されたものではない。
経済力を得るにはこのお店で固定給を貰うよりも、自分の働きに応じて給料がもらえる仕組みの方が理に敵っているとの判断であった。
そして美容師の腕を上げることが最も重要視されるお店である。
料金体系は美容院『ANGELI』のおよそ半額となっている。
ターゲットとなる顧客は『ANGELI』には手が届かない、けどお洒落を楽しみたいであったり、予約が取れないことに待ちきれないといった者達となる。
当然『ANGELI』ほどの満足度は期待できない、しかしそれでも良いと思える者がいくらでもいるという話だ。
利用者と運営者共にウィンウィンの関係となるお店なのである。
ジョニーから提案を受けた伯爵と国王は二言返事で了承した。
それはジョニーがかつて宣言した「この国を美容大国にする!」に感銘を受けており、その一端を担えるならば是非にと考えていたからである。
要は頼ってくれたことが嬉しかったのだ。
これまでも何かとジョニーには恩義がある。
少しでも返せればと常々考えていたのだ。
でもこれも結局の所は伯爵や国王にとっては利益となる事柄である。
痛し痒しといったところか?
まだまだ恩は返せ無さそうであった。
『ヒナドリ』は国民達から絶大な支持を受けた。
気軽にお洒落を楽しめると連日大賑わいであった。
新たに美容師になった者達も腕が磨けると切磋琢磨しており、店内は熱気を帯びていた。
その様子をジョニーは時々覗きに来ている。
偉そうに腕を組んで眺めていた。
更に参考にしたいと世界各国から来賓が訪れるなど、『ヒナドリ』はとても注目を浴びていた。
そもそも他国にしてみれば、美容師の存在が異例なのである。
我が国にも取り入れたいとジョニーに面談を求める者達が多数いた。
しかしジョニーも暇ではない。
応じてあげたいのはやまやまだが、そこまでする義理は無いと面談には応じなかった。
その所為か、髪結い組合に詰めかける者が多数いた。
どうにも他国には髪結いさんはいるが、髪結い組合は存在していないようである。
何名もの王族や貴族が、お抱えの髪結いさん達を引き連れてきていたのだ。
中には案の定、ジョニーに弟子入りしたいという者が引っ切り無しに現れた。
しかし、ジョニーに会う事すら叶わなかったのである。
それはそうであろう、ギャバンの警備を掻い潜る事など不可能である。
実はこの『ヒナドリ』システムは日本でもある店舗形態である。
美容師の卵が力を付ける為に、そしてお手頃な価格で美容院を利用する為のお店だ。
コンセプトは同じである。
今回はそれを参考にしただけに過ぎないのだ。
唯一の違いは民間か国営かの違いである。
ジョニーが国営にしたのには理由がある。
それは国営であれば、まず倒産はあり得ないからだ。
更には国営ともなれば信頼がある。
お客に不要な不安を与えることもないだろう。
何かあったとしても国や領が相手であることは心強い。
お店側にとっても要らないクレームが発生しにくい事になる。
何とも考えられたシステムである。
その後も美容師試験を受ける髪結いさん達は後を絶たなかった。
中には不合格となってしまった者もいたが、何度もトライし無事合格を果たしていた。
そして一年後。
遂にこの世界で『ANGELI』以外の美容院がオープンしたのであった。
ここにジョニーが掲げた、競合を作ろう作戦は終了した。
ダンバレー国は、美容大国への道を大きく歩み始めたのである。
ジョニーと伯爵、そしてヘンリー国王が打ち合わせを行ってから僅か三ヶ月後には、一号店がオープンする事となった。
この先五号店までが、メイデン領内に建設される予定となっている。
その後、横展開する形で国内に同様の美容院が造られる計画となっていた。
『ヒナドリ』その名の通り、美容師の雛鳥たちが運営を行うお店であった。
経営母体は領であり、それ即ち伯爵が経営者となる。
要は国家が運営するお店ということになるのだ。
これは前代未聞の出来事であり、これを認めさせる為に伯爵とヘンリー国王は、商人ギルドと喧々諤々と話し合いをおこなったのであった。
雇用形態はジョニーの発案で業務委託を行う形となっている。
その為給料は固定化されたものではない。
経済力を得るにはこのお店で固定給を貰うよりも、自分の働きに応じて給料がもらえる仕組みの方が理に敵っているとの判断であった。
そして美容師の腕を上げることが最も重要視されるお店である。
料金体系は美容院『ANGELI』のおよそ半額となっている。
ターゲットとなる顧客は『ANGELI』には手が届かない、けどお洒落を楽しみたいであったり、予約が取れないことに待ちきれないといった者達となる。
当然『ANGELI』ほどの満足度は期待できない、しかしそれでも良いと思える者がいくらでもいるという話だ。
利用者と運営者共にウィンウィンの関係となるお店なのである。
ジョニーから提案を受けた伯爵と国王は二言返事で了承した。
それはジョニーがかつて宣言した「この国を美容大国にする!」に感銘を受けており、その一端を担えるならば是非にと考えていたからである。
要は頼ってくれたことが嬉しかったのだ。
これまでも何かとジョニーには恩義がある。
少しでも返せればと常々考えていたのだ。
でもこれも結局の所は伯爵や国王にとっては利益となる事柄である。
痛し痒しといったところか?
まだまだ恩は返せ無さそうであった。
『ヒナドリ』は国民達から絶大な支持を受けた。
気軽にお洒落を楽しめると連日大賑わいであった。
新たに美容師になった者達も腕が磨けると切磋琢磨しており、店内は熱気を帯びていた。
その様子をジョニーは時々覗きに来ている。
偉そうに腕を組んで眺めていた。
更に参考にしたいと世界各国から来賓が訪れるなど、『ヒナドリ』はとても注目を浴びていた。
そもそも他国にしてみれば、美容師の存在が異例なのである。
我が国にも取り入れたいとジョニーに面談を求める者達が多数いた。
しかしジョニーも暇ではない。
応じてあげたいのはやまやまだが、そこまでする義理は無いと面談には応じなかった。
その所為か、髪結い組合に詰めかける者が多数いた。
どうにも他国には髪結いさんはいるが、髪結い組合は存在していないようである。
何名もの王族や貴族が、お抱えの髪結いさん達を引き連れてきていたのだ。
中には案の定、ジョニーに弟子入りしたいという者が引っ切り無しに現れた。
しかし、ジョニーに会う事すら叶わなかったのである。
それはそうであろう、ギャバンの警備を掻い潜る事など不可能である。
実はこの『ヒナドリ』システムは日本でもある店舗形態である。
美容師の卵が力を付ける為に、そしてお手頃な価格で美容院を利用する為のお店だ。
コンセプトは同じである。
今回はそれを参考にしただけに過ぎないのだ。
唯一の違いは民間か国営かの違いである。
ジョニーが国営にしたのには理由がある。
それは国営であれば、まず倒産はあり得ないからだ。
更には国営ともなれば信頼がある。
お客に不要な不安を与えることもないだろう。
何かあったとしても国や領が相手であることは心強い。
お店側にとっても要らないクレームが発生しにくい事になる。
何とも考えられたシステムである。
その後も美容師試験を受ける髪結いさん達は後を絶たなかった。
中には不合格となってしまった者もいたが、何度もトライし無事合格を果たしていた。
そして一年後。
遂にこの世界で『ANGELI』以外の美容院がオープンしたのであった。
ここにジョニーが掲げた、競合を作ろう作戦は終了した。
ダンバレー国は、美容大国への道を大きく歩み始めたのである。

