わたしが言い終わるよりも先に怜也が私の口におにぎりを押し込んできていた。
突然のことで喉に詰まって呼吸が止まる。
イヤイヤと左右に首を振って抵抗を試みるけれど、怜也はグイグイとおにぎりと口の奥へとねじ込んでくる。
ついに耐えきれなくて吐き出した。
床に落ちた米粒の中に赤いうめぼしが見える。
「俺が食べさせてやってんのに、なに吐き出してんだよ!!」
途端に怜也がキレた。
怒鳴り散らし、私の前髪を鷲掴みにして引っ張る。
ブチブチと何本か抜ける音が聞こえてきて、痛みを感じて涙がにじむ。
「せっかく買ってきたんだから食えよ!」
こんなに怒鳴って、他のアパートの住人には気が付かれないんだろうか。
そう思ったが、以前このアパートには怜也ともう1人の隣人しか入っていないと話していたことを思い出した。
そしてその隣人は自由奔放な旅人で、たまにしか帰宅してこないとも。
突然のことで喉に詰まって呼吸が止まる。
イヤイヤと左右に首を振って抵抗を試みるけれど、怜也はグイグイとおにぎりと口の奥へとねじ込んでくる。
ついに耐えきれなくて吐き出した。
床に落ちた米粒の中に赤いうめぼしが見える。
「俺が食べさせてやってんのに、なに吐き出してんだよ!!」
途端に怜也がキレた。
怒鳴り散らし、私の前髪を鷲掴みにして引っ張る。
ブチブチと何本か抜ける音が聞こえてきて、痛みを感じて涙がにじむ。
「せっかく買ってきたんだから食えよ!」
こんなに怒鳴って、他のアパートの住人には気が付かれないんだろうか。
そう思ったが、以前このアパートには怜也ともう1人の隣人しか入っていないと話していたことを思い出した。
そしてその隣人は自由奔放な旅人で、たまにしか帰宅してこないとも。



