そこまで言ってまた痛みを感じて顔をしかめる。
「少しの間だけど気絶してたのよ。一応救急車を呼んだから、検査してもらいに行きましょう」

なんだか大変なことになってしまったみたいだ。
みんなを巻き込んで申し訳ない気持ちになる。
それから先生がなんとなく言葉を紡ぎにくそうな表情を浮かべた。

「それとね、悪いんだけど飯沼さんが階段から落ちた後、ブラウスのボタンを外して首元を緩めさせてもらったの。ほら、私達女同士だし、男性の先生とかには絶対に見せていないって約束するから」
それだけで先生がなにを言いたいのかわかった。

私の体は制服に隠れてしまう部分はほぼすべて青あざが傷だらけだ。
治ったとしても、またすぐに新しいものができる。

「そうですか」
私は自分の胸元を確認して呟く。

今は上までちゃんとボタンが止められている。
「それで、傷跡を見ちゃったんだけど」
「鳴海も?」