「それにこれ、どうしたの?」
そこでようやくスカートから見えている足に青あざがあることに気がついた。

2日ほど前に怜也に殴られた場所だ。
暴行の跡がバレるからスカート丈はできるだけ長くしていたのだけれど、それでも見えてしまったみたいだ。

慌てて足を閉じて隠すけれど、もう遅い。
私の反応を見て鳴海が怪訝そうな顔になった。

「もしかして誰かにやられた?」
その質問にギクリとする。
すぐに否定しなきゃいけないのに言葉が出てこなくて、代わりに冷や汗が背中を流れていった。

「あ……う……」
と言葉を濁している間に「もしかして怜也さん?」と聞かれていた。

私は目を丸くしたままジッと鳴海を見つめ返すしかなかった。
「やっぱりそう? 怜也さんと付き合い初めて最初の方は楽しそうだったけどさ、最近ずっと元気なかったじゃん。まさか暴力振るってるなんて思わなかったけどさぁ」