そしてクローゼットの前で立ち止まった。
全身に冷や汗が吹き出した。
知っているのだ。
雪菜は私が逃げ出そうとしたことを知っている。
まさかと思って天井を見上げてみると、隅っこのほうに不自然な小さな穴を見つけた。
ここにも監視カメラが!?
そう思ったとき、クローゼットが大きく開かれていた。
雪菜がボストンバッグを引っ張り出して、床に投げ出す。
教科書が入っているそれはとても重たい音を立てて落ちた。
「千尋はウチのお人形さんだよ。これから先、ずーっとね?」
雪菜はバチバチとスタンガンを鳴らして微笑んだのだった。
☆☆☆
ベッドに拘束さたままの私は怜也のときよりも結び目が緩いことに気がついていた。
必死で手首を動かしてロープをねじる。
少しずつだけれど緩んできているのがわかった。
雪菜は今同じ部屋の床に布団を敷いて眠っていた。
夜中にずっと監視していてさすがに眠くなったんだろう。
全身に冷や汗が吹き出した。
知っているのだ。
雪菜は私が逃げ出そうとしたことを知っている。
まさかと思って天井を見上げてみると、隅っこのほうに不自然な小さな穴を見つけた。
ここにも監視カメラが!?
そう思ったとき、クローゼットが大きく開かれていた。
雪菜がボストンバッグを引っ張り出して、床に投げ出す。
教科書が入っているそれはとても重たい音を立てて落ちた。
「千尋はウチのお人形さんだよ。これから先、ずーっとね?」
雪菜はバチバチとスタンガンを鳴らして微笑んだのだった。
☆☆☆
ベッドに拘束さたままの私は怜也のときよりも結び目が緩いことに気がついていた。
必死で手首を動かしてロープをねじる。
少しずつだけれど緩んできているのがわかった。
雪菜は今同じ部屋の床に布団を敷いて眠っていた。
夜中にずっと監視していてさすがに眠くなったんだろう。



