窓から外を見ている私。
授業を熱心に聞いている私。
友人と談笑しながら廊下を歩いている私。

私。
私、私。
私、私、私、私、私、私。

途端に怜也の部屋にあった大量の隠し撮り写真を思い出す。
これは印刷されていないだけで、まるであれと同じじゃないか。

口の中がカラカラに乾いて、知らない間に背中に汗が流れていく。
写真はまだまだ続いていて、そのどれもの、どこかに私の姿を見つけてしまう。

雪菜は違う。
こんなことしないと必死で思おうとしても無理だった。

写真の日付はどんどんさかのぼっっていき、ついに私が量へ引っ越してきた日のものになった。

この日も雪菜は写真を撮っていて、寮に入っていく私の後姿や寮での最初の夕飯を食べている姿が写っている。

そこまで見た時私の心臓は早鐘を打ち始めていた。
ここは安全だと思っていたけれど、本当は違うのかもしれない。