「うわぁ、それだけ大きい愛、ウチどうすればいいかわからないかも」
重たすぎる愛情はすぐにスプーンの背中で崩されてケッチャップライスと一緒に食べられてしまった。

「うん。美味しい!」
雪菜は満面の笑みで親指を立てて言ったのだった。

☆☆☆

そのニュースはオムライスを食べて1時間ほど経った時に訪れた。
予め登録しておいた担当刑事から電話がかかってきて出たときのことだった。

『今日の朝、二村剛志の死体が発見されました』
その報告は私が待っていたものとは大きく違ったもので、返事に窮してしまった。

相手はそうなることを予想していたかのように黙って待ってくれている。
「死体……ですか?」

十分時間を置いて、ようやくそれだけ質問できた。
ソファの隣に座っている雪菜が不安そうな顔をこちらへ向けた。