剛志と別れるということはこの生活を終えて寮へ戻るということだ。
そう思うと楽しい思い出ばかりが蘇ってくる。
夜にふたりでホラー映画を見て怖がったこと。
休日デートで大量に買い物をしてしまって帰りの電車で恥ずかしかったこと。
剛志に怒られたのは1度きりだし、嫉妬してしまうのは私のことを好きだからだ。
そんな風に、プラスに捉えようとしてしまう。
「もう少し相談に乗ろうか?」
放課後になると雪菜がそう声をかけてくれたので私は曖昧に頷いた。
自分1人ではどうしても別れるという考え方ができないみたいだ。
「私、剛志のことが好きなんだよね」
校舎から出てトロトロと歩きながら呟く。
剛志が好きという気持ちに偽りはない。
だから、離れがたいのだ。
「うん。それはわかってるよ。だけど好きだからなんでも許すっていうのは違うでしょう?」
「わかってるんだけど……」
それでも踏み出すことができない。
あれくらいならいいかと思ってしまう。
そう思うと楽しい思い出ばかりが蘇ってくる。
夜にふたりでホラー映画を見て怖がったこと。
休日デートで大量に買い物をしてしまって帰りの電車で恥ずかしかったこと。
剛志に怒られたのは1度きりだし、嫉妬してしまうのは私のことを好きだからだ。
そんな風に、プラスに捉えようとしてしまう。
「もう少し相談に乗ろうか?」
放課後になると雪菜がそう声をかけてくれたので私は曖昧に頷いた。
自分1人ではどうしても別れるという考え方ができないみたいだ。
「私、剛志のことが好きなんだよね」
校舎から出てトロトロと歩きながら呟く。
剛志が好きという気持ちに偽りはない。
だから、離れがたいのだ。
「うん。それはわかってるよ。だけど好きだからなんでも許すっていうのは違うでしょう?」
「わかってるんだけど……」
それでも踏み出すことができない。
あれくらいならいいかと思ってしまう。



