一瞬の静寂が、場を包んだ。

白夜の瞳が、美咲の姿をまっすぐに捉えていた。
そこには、揺るぎない“確信”が宿っていた。

「……お前たちを、信じられるか試すつもりだった。だが……もう、答えは出た」

白夜は静かに頭を下げた。

「陰陽師・美咲。お前の“信”に、俺は応える」

その言葉に、美咲は微笑む。

「ありがとう、白夜。私はただ、誰かの“願い”を信じただけよ」

蓮も静かに一歩、前へ出る。

「お前の信は……俺たちが守る。今度は、俺たちが試される番だな」

風が吹く。珠たちがかすかに共鳴し、音もなく光を重ね合う。

珠の導きの下、新たな絆が結ばれた。

だがその背後では、誰にも気づかれぬまま――またひとつ、闇が静かに動き始めていた。