「私と共に旅をして、結界を強化してほしい。そうすれば、私の力も完全に解放されるはずだ。それは困難な道のりになるだろう。だが……」
蒼刃は言葉を選ぶように一度止まった。
「君と共になら、どんな試練も乗り越えられる。君は私にとって、単なる舞人以上の存在だ」
「……喜んでお供いたします。蒼刃様がいてくださったから、私は本当の自分を見つけることができました。今度は、私が蒼刃様のお力になりましょう。きっとそれは、母の意志を継ぐことにもなると思うのです」
迷いなく続けられた千花の真っ直ぐな返事に、蒼刃の表情が和らいだ。そうすると、冷ややかな彼の美貌に、ほんの少しだけ柔らかさが加わる。
「ありがとう、千花」
「私たちは日本各地の聖地を巡り、古い結界を強化していく。そして最後に、私の封印を完全に解く」
決意に満ちた彼の言葉。
(……無駄ではなかったわ)
母の言葉を胸に、一人であがき続けた年月。
だが、それは無駄ではなかった。
これから先、たしかに困難は待ち受けているだろう。けれど、ようやく今、自分の歩むべき道を見つけられた気がした。
蒼刃は言葉を選ぶように一度止まった。
「君と共になら、どんな試練も乗り越えられる。君は私にとって、単なる舞人以上の存在だ」
「……喜んでお供いたします。蒼刃様がいてくださったから、私は本当の自分を見つけることができました。今度は、私が蒼刃様のお力になりましょう。きっとそれは、母の意志を継ぐことにもなると思うのです」
迷いなく続けられた千花の真っ直ぐな返事に、蒼刃の表情が和らいだ。そうすると、冷ややかな彼の美貌に、ほんの少しだけ柔らかさが加わる。
「ありがとう、千花」
「私たちは日本各地の聖地を巡り、古い結界を強化していく。そして最後に、私の封印を完全に解く」
決意に満ちた彼の言葉。
(……無駄ではなかったわ)
母の言葉を胸に、一人であがき続けた年月。
だが、それは無駄ではなかった。
これから先、たしかに困難は待ち受けているだろう。けれど、ようやく今、自分の歩むべき道を見つけられた気がした。
