「特に、沙代。この者は眞白を積極的に虐げ、他の者にも虐げることを強要したとか」
虹夜は三人の娘を見る。
野草を取って戻ったとき、眞白を罵倒した三人の娘だ。自分たちの身を守るために沙代を売ったのだ、と眞白は苦々しく思った。
「こいつらも眞白をいじめたのに、お咎めなしなの!?」
沙代がいきりたつと、虹夜は嫌悪に眉を寄せた。
「後日、追って沙汰をする」
雨刻の言葉に、三人の娘は寄り添い合って震えた。
「沙代は都で能力を封印の上、投獄。出獄後は村を追放する」
「そんな!」
沙代は悲鳴のような声を上げる。都は憧れだった。だが、こんな形で行くことになるなど、予想もしていなかった。
「追放なんて……」
眞白は思わずつぶやく。
人にかしずかれ、なにも自分でしたことのない沙代。村を追放されて生きていけるのだろうか。
心配する眞白に、隣にいた雨刻がささやく。
「殿下の温情ですよ。皇子の命を狙う賊を引き入れたのです。死罪でも文句を言えません。ですがそれだと眞白様が気になさるでしょう? 投獄ののちに追放ですまされるなど、この上ない温情です。村に戻ったところで今度は彼女が虐げられますからね」
眞白は虹夜を見た。
彼の横顔は無表情のままで、その内心は読めない。
彼はまた口を開いた。
虹夜は三人の娘を見る。
野草を取って戻ったとき、眞白を罵倒した三人の娘だ。自分たちの身を守るために沙代を売ったのだ、と眞白は苦々しく思った。
「こいつらも眞白をいじめたのに、お咎めなしなの!?」
沙代がいきりたつと、虹夜は嫌悪に眉を寄せた。
「後日、追って沙汰をする」
雨刻の言葉に、三人の娘は寄り添い合って震えた。
「沙代は都で能力を封印の上、投獄。出獄後は村を追放する」
「そんな!」
沙代は悲鳴のような声を上げる。都は憧れだった。だが、こんな形で行くことになるなど、予想もしていなかった。
「追放なんて……」
眞白は思わずつぶやく。
人にかしずかれ、なにも自分でしたことのない沙代。村を追放されて生きていけるのだろうか。
心配する眞白に、隣にいた雨刻がささやく。
「殿下の温情ですよ。皇子の命を狙う賊を引き入れたのです。死罪でも文句を言えません。ですがそれだと眞白様が気になさるでしょう? 投獄ののちに追放ですまされるなど、この上ない温情です。村に戻ったところで今度は彼女が虐げられますからね」
眞白は虹夜を見た。
彼の横顔は無表情のままで、その内心は読めない。
彼はまた口を開いた。



