乃々花とお出かけに行った翌日、すこし憂鬱な気持ちで支度をする。
けど、教室に乃々花が入ってきたときには、その気持ちは消えていた。
乃々花が来るなり、「お付き合い二日目だね」って、ちょっと小さな声で、そう言った。
けど、その瞬間、乃々花は明らかに困惑した。
そして、だいぶ間を空けて、
「え、えっと……お付き合いしただなんて日記に書いてなかったし……勝手にお付き合いってことにしないでください……!」
乃々花はそう言って僕から目をそらし、あとは僕のことを一瞥もせずに教室から逃げるように出て行ってしまった。
「日記に書いてるんじゃないの……?」
たとえ日記になかったとしても、この反応は「今のあなたとは付き合いたくはありません」って言われているようで。
――そのときだった。「僕が乃々花の病気を治す」って、本気でそう思ったのは。
ホームルームが終わって、一時間目が始まる前、乃々花がこっちに来てさっきのことを謝ってきた。
ほんとは、僕も謝るつもりだった。病気のことを知りながら、急に「付き合って二日目」とか言っちゃったことを。
けど、声は勝手に唇から漏れていた。
「もういいよ」
言ってから、とんでもない後悔に襲われた。
まったく本心じゃないことを言って、乃々花を傷つけた。
はぁ、バカなのかな、僕。
けど、教室に乃々花が入ってきたときには、その気持ちは消えていた。
乃々花が来るなり、「お付き合い二日目だね」って、ちょっと小さな声で、そう言った。
けど、その瞬間、乃々花は明らかに困惑した。
そして、だいぶ間を空けて、
「え、えっと……お付き合いしただなんて日記に書いてなかったし……勝手にお付き合いってことにしないでください……!」
乃々花はそう言って僕から目をそらし、あとは僕のことを一瞥もせずに教室から逃げるように出て行ってしまった。
「日記に書いてるんじゃないの……?」
たとえ日記になかったとしても、この反応は「今のあなたとは付き合いたくはありません」って言われているようで。
――そのときだった。「僕が乃々花の病気を治す」って、本気でそう思ったのは。
ホームルームが終わって、一時間目が始まる前、乃々花がこっちに来てさっきのことを謝ってきた。
ほんとは、僕も謝るつもりだった。病気のことを知りながら、急に「付き合って二日目」とか言っちゃったことを。
けど、声は勝手に唇から漏れていた。
「もういいよ」
言ってから、とんでもない後悔に襲われた。
まったく本心じゃないことを言って、乃々花を傷つけた。
はぁ、バカなのかな、僕。
